第24回五島記念文化賞、美術新人賞決定

2013年3月5日、財団法人五島記念文化財団は第24回五島記念文化賞の美術新人賞を津上みゆきと渡辺豪のふたりに決定した。
津上みゆきは1973年生まれ。「View」と名付けた風景画を一貫して描き続ける。2000年代より継続的に個展を開催し、2003年にはVOCA賞、2005年には京都市芸術新人賞を受賞している。そのほか、大原美術館、東京国立近代美術館、国立新美術館などの企画展にて作品を発表している。現在ギャラリー・ハシモトにて3/30まで個展を開催している。研修予定地はイギリスを拠点に欧州各地。
渡辺豪は1975年生まれ。コンピュータを使用して表面が漂白されたようなモチーフを平面作品や動画にて発表している。2010年には愛知県美術館にて個展「現代美術の発見VI 渡辺豪 白い話 黒い話」を開催、豊田市美術館で行なわれた「Art in an Office – 印象派・近代日本画から現代絵画まで」(2011)や「カルペ・ディエム 花として今日を生きる」(2012)、「アノニマス・ライフ 名を明かさない生命」(2012. NTT インターコミュニケーション・センター)など国内外で開催された数多くの企画展に参加している。なお、今年のあいちトリエンナーレへの参加も決定している。研修予定地はフィンランドのロヴァニエミ。
1990年に創設された五島記念文化賞は、故五島昇東急グループ代表の遺志を引き継ぎ、美術とオペラの分野で将来性のある有能な新人を発掘、顕彰し、資金面などの助成活動を通じて育成を図ることを目的としている。美術新人賞のほか、オペラ新人賞があり、各受賞者には賞金50万円、副賞として海外研修に対する400万円の助成が与えられる。また、海外研修終了後の成果発表としての個展、リサイタルなどの助成も行っている。なお、贈呈式は4月10日にセルリアンタワー東急ホテルにて行なわれる。

財団法人五島記念文化財団:http://www.gotoh-mf.or.jp/

Copyrighted Image