岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016、追加アーティスト発表


下道基行「境界のかけら」(あいちトリエンナーレ2013 展示風景より)

2016年3月28日、岡山芸術交流実行委員会は来秋開催する国際芸術祭「岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016」の参加作家の追加発表を行なった。

岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016は、一昨年に開催された『Imagineering OKAYAMA ART PROJECT』を引き継ぐ形で、アートを通じた新たなつながりや交流の創出を目指していく国際芸術祭として創設された。昨秋の発表では、アーティスティックディレクターのリアム・ギリックをはじめ、ペーター・フィッシュリ、ドミニク・ゴンザレス=フォースター、ピエール・ユイグ、ジョーン・ジョナス、アーメット・オーグットなど、国際的に活躍するアーティストの名前が数多く挙げられた。前回の発表以来、既にリサーチのために岡山を訪問した参加作家も多く、サイモン・フジワラは岡山大学にて学生向けのアーティスト・トークを開催、眞島竜男は「今日の踊り」の岡山バージョンの撮影を実施した。

今回追加発表されたのは、下道基行ロバート・バリーのふたり。下道基行は、日本の植民地、侵略の遺構をさがす「torii」をはじめ、フィールドワークをベースとした作品を写真やインスタレーション、書籍など多彩な形式で発表している。ロバート・バリーは60年代のコンセプチュアル・アートを代表するアーティストのひとりとして知られ、近年でも美術館規模の個展を開催するなど精力的に活動している。

また、今回の発表では、岡山芸術交流のプレイベントとして、岡山県立美術館の屋内広場にて、日本近代建築を代表する建築家、前川國男が岡山で手掛けた3つの建築(岡山県庁舎、岡山天神山文化プラザ、林原美術館)を中心に紹介する『前川國男展—岡山からの提言』の開催も発表された。貴重なオリジナル模型や図面のほか、前川が愛用した遺品や同時代のアーティストとの交流を物語る作品を通じて、前川の建築的思考の追体験を試みる。

岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016
2016年10月9日(日)-11月27日(日)
http://www.okayamaartsummit.jp/


竣工当時(1957年)岡山県庁舎 提供:前川建築設計事務所

岡山芸術交流 プレイベント
『前川國男展—岡山からの提言』
2016年4月26日(火)-5月22日(日)
岡山県立美術館 屋内広場

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