ICIキュラトリアル賞2014

2014年10月28日、インディペンデント・キュレーターズ・インターナショナル(ICI)は、ICIインディペンデント・ヴィジョン・キュラトリアル賞2014を、ロー・マテリアル・カンパニー(ダカール)のアシスタント・キュレーターで、パリを拠点に活動するエヴァ・バロワ・ド・カーヴェルに授与すると発表した。エヴァ・バロワ・ド・カーヴェルには新しいプロジェクトに向けた資金3,000ドル(約33万円)とICIを通じた支援が与えられる。

エヴァ・バロワ・ド・カーヴェルは、1989年フランス生まれ。パリ第4大学で現代美術史とキュラトリアル・トレーニングを専攻し、主に映像について学ぶ。学術的研究を重ねるとともに、現代美術におけるポストコロニアルの問題や社会問題について取り組んでいる。今年1月には、セネガルやアフリカ地域で周縁に配されたマイノリティや表現について問う土台としての新しいメディアに焦点を当てた企画展『Who Said It Was Simple』をロー・マテリアル・カンパニーで開催。今後も、ディレクターのコヨ・クオとの共同企画などが控えている。また、パリを拠点とする若いキュレーターのネットワーク「Cartel de Kunst」を共同で設立している。

ICIインディペンデント・ヴィジョン・キュラトリアル賞は、展覧会制作や研究、執筆に傑出した想像力と洞察力を発揮したキュレーターの活動を支える目的で2010年に創設された。若手および中堅キュレーターを対象に、既に国際的に活躍しているキュレーターによって候補者が選出される。今回は、北京を拠点に活動するバオ・ドン[鮑棟]や、インドネシアのバンドンを拠点に活動するアグン・フジャトニカジェノンらが最終選考に残っていた。過去の受賞者には、M+チーフキュレーターのドリュン・チョン、アントワープ現代美術館キュレーターのナフ・ハク、ホイットニー美術館キュレーターのジェイ・サンダースがいる。

授賞式は11月17日のICIアニュアル・ベネフィット&オークションにて行なわれる。

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