ホワイトキューブ、ロンドン市内に新スペース開廊

2011年10月12日、ロンドンのギャラリー、ホワイトキューブの新スペース「ホワイトキューブ・バーモンドジー」がオープンした。ピカデリーとホクストンに続く3つめとなる新スペースは、同ギャラリー最大となる美術館級の広さが注目を集めている。

ホワイトキューブ・バーモンドジーは2千坪以上の敷地と5440㎡以上もの床面積を有し、イギリス全国で一番広いコマーシャルギャラリーとなる。1993年にオープンしたホワイトキューブの最初のスペースはわずか4㎡であり、その成長ぶりもまた話題を呼んでいる。新スペースはテート・モダンやデザイン美術館の近くにある1970年代の建物で、この度、改装されるまでは主に倉庫として使われてきた。デザインはロンドンとベルリンを拠点とするキャスパー・ミューラー・クネア・アーキテクツが担当。改装後の建物は展示スペースの他に、充分な広さの収蔵庫、複数のプライベートビューイングルーム、60席の講堂、研究者に公開される資料室や書店をも兼ね揃えており、床面積のみならず、活動の面でも美術館と比較されている。

展示室は大きく分けて3つ。「南ギャラリー[South Galleries]」はホワイトキューブの主要な企画展の会場となり、3つの部屋から成る「北ギャラリー[North Galleries]」は新人アーティストの作品などの展示の場となる。建物の中心にある81㎡の展示室「9×9×9」では特別展示や新作の展示を行なう。講堂ではエデュケーションプログラム、アーティストによる映像の上映会、講演会などが開催される。

ホワイトキューブ・バーモンドジーの各展示室での初の展覧会は下記のとおり:

『Structure & Absence』@ South Galleries
2011年10月12日–11月26日
出品作家:アンドレアス・グルスキー、ウェイド・ガイトン、エバハルト・ハヴェコスト、デミアン・ハースト、ゲイリー・ヒューム、セルゲイ・イェンセン、ジェイコブ・カセイ、ブライス・マーデン、アグネス・マーティン、ガブリエル・オロスコ、アイリーン・クインラン、スターリング・ルビー、ロバート・ライマン、エリン・シレフ、杉本博司、ジェフ・ウォール

『Inside the White Cube』@ North Galleries
2011年10月12日–11月19日
出品作家:マリエタ・キルレスク、メアリー・コルス、キティー・クラウス

9×9×9
2011年10月12日–12月3日
出品作家:ケリス・ウィン・エヴァンス

講堂[Auditorium]
2011年10月12日–11月12日
特集:ジェイク&ディノス・チャップマン

なお、ホワイトキューブは2012年上旬に香港で4つめのスペースをオープンする予定である。

White Cube Bermondsey
144–152 Bermondsey Street
London SE1 3TQ
http://www.whitecube.com/

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