リーマン・ブラザーズのコレクション、オークションで売却

リーマンショックが世界経済、さらには美術市場に与えた余波については語るまでもないが、そのリーマンブラザーズ自身が所有する作品が今年2010年の秋、サザビーズのオークションに出品されるようだ。すでに昨年2009年の秋にフィラデルフィアで行われたオークションで所有作品の一部を手放したが、作品も目立ったものは少なく、売り上げも小さかったため大きな話題にはならなかった。今回は、ダミアン・ハースト、ゲルハルト・リヒター、フェリックス・ゴンザレス=トレス、ジョン・カリンなど大物作家の作品が出品される予定。サザビーズによれば売り上げ予想額は1000万ドル(およそ9億2千万円)。
これらのコレクションは、リーマンブラザーズが2003年ノイバーガー・バーマンという資産管理会社を買収した際に継承したものを元にしており、ノイバーガー・バーマンがリーマンショック以降、リーマンから離れた際に作品を買い戻したが、買い戻せなかった残りの作品が今回出品される模様。
出品される作品にはダミアン・ハーストの初期に制作された、キャビネットシリーズの食器棚作品「We’ve Got Style」(1993年-1994年)、ゲルハルト・リヒターの1992年の抽象画、ジョン・カリンの「Shakespeare Actress」(1991年)、中国人画家劉野(リュウ・イェ)の「The Long Way Home」など。

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