高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.04 リアルをめぐって 〈高松市美術館〉


大西伸明《doramukan》2013年

 年に一度の現代アートのグループ展「高松コンテンポラリーアート・アニュアル」。5回目の開催となる今回のテーマは「リアル=現実」です。

 出品アーティストは、石黒浩、大西伸明、小沢裕子、橋爪彩の4人。石黒浩(いしぐろひろし/1963~)は、微細な動きから肌の質感まで人間そっくりのアンドロイドの製作により世界的な注目を集めるロボット研究者です。今回は人間国宝の落語家、桂米朝がモデルの《米朝アンドロイド》が登場します。大西伸明(おおにしのぶあき/1972~)は、様々な日常的な物体を樹脂による型取りと彩色により複製し、空間に配置します。ときに一部分のみ彩色されず透明の樹脂がむき出しになっているそれら物体たちは、空間の中で響きあい、見る者の記憶や現実感を静かに揺さぶります。小沢裕子(おざわゆうこ/1984~)は、インターネットで見つけた見知らぬ人物の映像に字幕やアフレコをつけるなど、現実を素材としながらも視覚や聴覚を巧みに操作し、私たちをフィクショナルな世界へと心地よくいざないます。橋爪彩(はしづめさい/1980~)は、ハイヒール、ソックス、脚など、「少女」もしくは「女性」をシンボライズするような図像を超絶的な写実技法で描き、彼女たちが日常の中でひそかに見せる官能的な美の世界を私たちに垣間見せてくれます。

 リアルとフィクションが錯綜する現代社会。アーティストたちはその中でリアルとどのように向き合い、表現するのでしょうか?気鋭のアーティスト4人が描く「現代のリアル」の様々なかたちをお楽しみください。

 また同様のテーマによる高松市美術館コレクション展「もうひとつのリアル」も同時開催しますので、こちらもお楽しみに。

◎会 期 平成26年5月27日(火)~平成26年6月22日(日)
◎休館日 月曜日
◎開館時間
  火~土曜日・祝日(9:30~19:00)
  日曜日(9:30~17:00)
  (入室はいずれも閉館30分前まで)
◎入場料
  一般 800円(640円) ※65歳以上も一般料金
  大学生 500円(400円)
  高校生以下無料

※( )内は団体20名様以上の料金
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料

主催:高松市美術館
後援:朝日新聞高松総局/NHK高松放送局/OHK岡山放送/産経新聞高松支局/山陽新聞社/RSK山陽放送/四国新聞社/KSB瀬戸内海放送/TSCテレビせとうち/RNC西日本放送/毎日新聞高松支局/読売新聞高松総局
協賛:旭化成ワッカーシリコン株式会社/株式会社 平泉洋行

◇展覧会関連イベント等は「高松市美術館公式サイト」よりご確認ください。
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kyouiku/bunkabu/bijyutu/index.html

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