<高松市美術館>高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.05 見えてる風景/見えない風景

 年に一度の現代アートのグループ展「高松コンテンポラリーアート・アニュアル」。6回目の開催となる今回のテーマは「見えてる風景/見えない風景」です。
 出品アーティストは、流麻二果、谷澤紗和子、伊藤隆介、来田広大の4人とドットアーキテクツの1組です。流 麻二果(1975 ~)の、一見抽象に見える画面は、彼女の関心の先にある人の気配や移ろいゆく自然への思いが、瑞々しい色彩をまとい空間の中で響きあい、生命感にあふれた風景へと誘います。また、
高松市美術館にとって初の建築家グループの紹介となるドットアーキテクツ(2004 年共同設立)は、建築設計に留まらず他分野の人々と恊働により様々な企画に携わってきましたが、今回はシンプルな素材のせめぎ合うことで自立する構造体により、展示空間に漂流の情景を立ちあげることでしょう。谷澤紗和子(1982 ~)は、光源を伴う切り絵のインスタレーションにより、「妄想力の依り代」としての空間を作り上げ、風景の向こう側にある見えない世界と交感する窓を開いてくれるでしょう。実験映画で知られる伊藤隆介(1963 ~)は、自作のミニチュア・セットと、それをCCD 小型カメラで撮影したライブ映像を同時に展示する方法で、見る者の記憶や現実感を静かに且つユーモアを持って揺さぶるものです。
来田広大(1985 ~)は、山をフィールドワークの拠点とし、視界が開けたところにある俯瞰的な風景を、儚い素材であるチョークで描くことで、場所と人との記憶のあわいをつないで見せます。
 車窓から見える風景はひとつとして同じものはなく、敷かれた線路の後方、また視線の向こう側には、見ることが叶わない風景が無限に続いています。見えている「現実」の風景と共に、そうした見えない風景や、見えないことにしている風景が、誰にとっても確かに存在しているのではないでしょうか。アーティストたちがどのように外界との関係を捉え表現し、紡ぎなおそうとしているものか。4人と1組のアーティストたちが織り成す「見えてる風景/見えない風景」の中に入り込み、新たな風景との出会いをお楽しみください。

後援:朝日新聞高松総局  RSK 山陽放送 RNC 西日本放送 NHK 高松放送局 OHK 岡山放送 KSB 瀬戸内海放送 産経新聞社高松支局 山陽新聞社 四国新聞社 TSC テレビせとうち 毎日新聞高松支局 読売新聞高松総局
助成:公益財団法人朝日新聞文化財団 公益財団法人三菱UFJ 信託地域文化財団
協力:一時画伯 片岡慎策(構造家) 株式会社フジサワ・コーポレーション 黒飛忠紀(幸せ工務店) 児玉画廊 ユカ・ツルノ・ギャラリー

【会場】高松市美術館
【会期】2016 年10 月8 日( 土) ~ 11 月6 日( 日)
*会期中無休
【開館時間】9:30~19:00(但し日曜日は17:00閉館/入室は閉館30分前まで)
【入場料】一般800円[640円]/大学生500円[400円]/高校生以下無料
*[ ]内は団体20名様以上の料金、身体障害者手帳・療育手帳又は精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
*「瀬戸内国際芸術祭 2016」会期中、パスポートをお持ちの方も( ) 内の料金でご覧いただけます。

お問合せ:高松市美術館 TEL087-823-1711
◇展覧会関連イベント等は「高松市美術館公式サイト」よりご確認ください。
http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/museum/takamatsu/

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