〈高松市塩江美術館〉 風の伝言プロジェクトI

2013年春、香川県善通寺市にある香川小児病院と善通寺病院が統合され、「国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター」が開院します。この新しい医療センターでは、一日一時も休むことなく病と闘うために、細分化され進歩し続ける医療という父性的な営みを、新たに大きく包む視点として、時には闘いを離れ、ここで行われる全てのいのちの営みを根底から受けとめようとする母性的な眼差しを、アートを取り入れることによって実現しようとしています。本展は、この医療センターのために、全国127名の画家や美術を学ぶ学生によって制作された300点の絵画作品の中から、約80点をお借りして、その取り組みの一端をご紹介するものです。

この絵画コレクションは、病院を再生のための「場」としてとらえ、その「場」に必要な外部からの変化のエネルギーを風のように届けてほしい、という願いから、「風の伝言プロジェクト」と名付けられています。3つのキーワード「祈り(患者自身の内側からの生命力を呼び起こす」「寄り添い(患者の心にそっと寄り添う)」「待つ(回復、再生の時を待つ)」をテーマに、それぞれの作家が思いを巡らせて描いた作品群は、アクリル絵具、岩絵具、水彩、油彩、色鉛筆、コラージュ等、多様な技法によって制作されています。本展を通して、医療現場におけるアートの役割を追求するホスピタルアートの世界に親しみ、ご理解いただく機会となれば幸いです。

◇展覧会概要

展覧会名: 風の伝言プロジェクトI
      四国こどもとおとなの医療センターのこころみ
開催期間: 平成24年12月14日(金)~平成25年2月3日(日)
開催場所: 塩江美術館企画展示室
開館時間: 午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)
入館料:  一般300円 大学生150円(常設展観覧料含む/団体は20名以上2割引)
      高校生以下、65才以上の方(長寿手帳等が必要)、障害者手帳等の保持者は無料
休館日:  月曜日(12月24日と1月14日は開館し、その翌日は休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
主催:    高松市塩江美術館
特別協力:  四国こどもとおとなの医療センター

◇イベントほか詳細は、高松市塩江美術館ホームページをご覧ください。

http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/5041.html

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