東京都現代美術館―ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト 第一弾

パヴィリオン・プロジェクト 第一弾

狩野哲郎展
自然の設計/Naturplan

10月29日(土)―11月27日(日)

ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト第一弾は、
動植物などの制御不可能な要素を内包するインスタレーションで
注目を集める狩野哲郎の展示でスタートします。


Tetsuro Kano, Naturplan (2010), installation, dimensions variable, Courtesy the artist [参考図版]

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私たちが思っている「自然」と、たとえば鳥にとっての「自然」は同じでしょうか。狩野は人間のために作られた既製品を空間に配置し、その中に鳥を招き入れます。鳥にとってその場所は美術作品ではなく、偶然にあらわれた遊び場や休憩所のようなもので、広い世界の一部のはずです。

木場公園内に建つ東京都現代美術館は、美術を鑑賞する場という機能を持つと同時に、鳥たちの生活環境の一部でもあり、外側の環境と地続きにつながっています。 このたびの展示で狩野は、美術館の敷地に一時的に出現するパヴィリオンを鳥のための大きな巣箱に仕立てます。 流れる時間も感じるスケールも人間とは異なる鳥のために設計された空間は、私たち人間にとってもまた新しい知覚が促されるポジティブな空間であり、そこで私たちは、「自然」あるいは「美術」という枠組みの外側に広がる無限の可能性に気づかされるでしょう。狩野が「自然の設計」と称しておこなうインスタレーションは、空間に描かれたドローイングのように静かに強く私たちの前に立ち現れます。

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会場:東京都現代美術館 パブリックプラザ
開館時間:10:00-18:00
休館日:月曜日 

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