次回企画展「トーマス・デマンド」展のお知らせ

トーマス・デマンド(1964年生まれ)は、被写体となる状況を自ら制作して撮影する構成写真で知られる、ドイツ現代美術界を代表する作家の一人です。デマンドは主に政治的、社会的事件が起きた現場の風景を、写真をもとに厚紙で精巧に再現し、それを撮影します。
ちらりと浴槽がのぞくバスルームやがらんとしたコピーショップ、エスカレーターなど、ごく普通の日常の風景が切り取られた世界。それらは一見本物と見紛うものの、よく見るとその空間を占める均一な質感によって、見る者は奇妙な違和感におそわれます。わけありの場面、日常の背後にある心理的な風景を、デマンドは静かに、ぞくぞくさせるような形で私たちの目の前に見せてくれます。

本展は、初期作品から映像作品を含む新作まで、デマンドの活動を本格的に紹介する、日本の美術館では初めての個展となります。


《浴室》1997年、Cプリント
© Thomas Demand, VG Bild-Kunst, Bonn / APG-JAA, Tokyo
Courtesy Taka Ishii Gallery, Sprüth Magers, Esther Schipper, Matthew Marks
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展覧会基本情報

【会期】2012年5月19日(土)~7月8日(日)
【休館日】月曜日 (4月30日は開館)、5月1日
【開館時間】10:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)
【会場】東京都現代美術館 企画展示室3F
【主催】公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
【助成】ドイツ対外文化交流研究所
【特別協力】タカ・イシイギャラリー
【協力】NECディスプレイソリューションズ株式会社、Sprueth Magers
【観覧料】一般1,000円(800円)、大学生・65歳以上800円(640円)、中高生500円(400円)
     * 小学生以下無料

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