狩野哲郎 「純粋な標識/Clear Signs, Vivid Tones」[ARC]

ハラ ミュージアム アーク レジデンスプログラム    
公開制作 8月6日[月]-8月11日[土] (作品展示 8月12日[日]-9月9日[日])
会場: ハラ ミュージアム アーク 現代美術ギャラリー内

「自然の設計/Naturplan」 、2011年、インスタレーション、サイズ可変

       
近年、意欲的な作品展開で注目をあびている狩野哲郎が、ハラ ミュージアム アークという空間の可能性を探ります。産業廃棄物をも素材に取り込み、人間の思惑通りにはいかない鳥の声や自然の音に耳を澄ますことではじめて見えてくる<場所>や<モノ>の意味や価値とは?

作家企画メモ
標識(あるいはトーン)という概念は生物学者・ユクスキュルの考え方を引用し展開したものです。
たとえば、作品の中に登場する素材のひとつのゴムロープはある人間にとって何かを束ねるものや繋ぐものといった作用標識=意味を持っています。同時にある鳥にとっては止まり、羽を休めるものとなったり、ある植物にとっては寄りそい、支えるものといった作用標識となるかもしれません。ある単一のものはそれを認識する主体(この場合、人間や鳥や植物など)によってそれぞれ異なった標識/トーン=意味・機能・価値を持ちえるのです。
近年はさまざまな方法を用いて作品を制作しています。その中で共通していることとしては素材となるそれぞれのものにあらかじめある標識を取り去り、構成されていることです。その状態は私たちも含めた個々の主体があたらしい標識の意味を定義し直す前の「純粋な標識」のようなものとも言えるでしょう。「純粋な標識」には何らかの直接的なメッセージ=読み取られるべき答えはありません。知らないものが目の前にあらわれたとき「純粋な標識」として知覚、認識をすることは人間以外の動物たちにはごく日常的に行われています。もちろん、ある鳥や植物たちが私たちに見えるものを実際にどのような標識として認識しているかは確認することはできません。しかし私たちは常に複数の世界認識が存在することを想像し続けることはできるのではないでしょうか。

狩野哲郎 Tetsuro Kano 
1980年宮城県生まれ。2005年東京造形大学造形学部デザイン学科環境デザイン/都市環境コースを卒業した後、2007年に同大学院造形研究科美術研究領域修士課程/絵画コースでMFAを取得。
「取手アートプロジェクト」(2004年、茨城)、「SEOKSU ART PROJECT」(2010年、韓国)、「NEO-TOPIA ネオトピア」(2010年、秋吉台国際芸術村)、「吃驚 BIKKURI」(2010年、国際芸術センター青森)など数多くのレジデンスや滞在制作型のプロジェクトを中心に作品を制作。主な個展に「自然の設計/Naturplan」(2011年 ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト、東京都現代美術館)、グループ展に「呼吸する環礁―モルディブ-日本現代美術展」(2012年 モルディブ国立美術館)、「庭をめぐれば」(2012年 ヴァンジ彫刻庭園美術館)など。

トークイベント 8月12日[日] 5:00pm-6:30pm  
「めぐりあうモノたち―アートと産廃と・・・」 定員70名
中台澄之(株式会社ナカダイ前橋支店長)×狩野哲郎 
聞き手: 青野和子(原美術館主任学芸員)
参加費: 一般1500円、原美術館メンバーシップ会員500円(入館料込、ワンドリンク付、要予約)
会場: ハラ ミュージアム アーク内
ご予約・お問い合わせ先: 
ハラ ミュージアム アーク  Tel. 0279-24-6585、E-mail arc@haramuseum.or.jp


「島々の花環/Necklace island」2012年、紙にマスキングテープ、シール、色鉛筆、個人蔵 


「自然の設計/Naturplan」2012年、インスタレーション、サイズ可変 


「自然の設計/Naturplan」2012年、インスタレーション、サイズ可変     

※All Photos: Courtesy of the artist and YUKA TSURUNO

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期間中は以下の展覧会/イベントを開催しております。

展覧会
◇おしゃべりなモノたち―原美術館コレクション展 6月30日[土]-9月9日[日]
会場:現代美術ギャラリー
◇国宝「青磁下蕪花瓶」と水墨画―原六郎コレクション 8月3日[金]-9月9日[日]
会場:特別展示室 觀海庵

イベント

◇ワークショップⅠ 
ナカダイ伊香保工場 モノ:ファクトリー×ハラ ミュージアム アーク
作ってあそぶ。こわして学ぶ。「産廃」がおもしろい。
産廃を材料にして工作と解体を体験し、モノの不思議を発見するワークショップ。
8月11日[土]-15日[水] 10:30am-4:00pm(受付は3:30pmまで)

◇ワークショップⅡ
「アートうちわをつくろう!」
和紙を折りこみ綺麗な色で染め上げて、できた模様を楽しみながら〝うちわ〝に仕上げます。
8月4日[土]、5日[日]、18日[土]、19日[日] 各日とも10:30am-、1:00pm-、3:00pm-

◇特別プログラム
会期中の毎週日曜日(2:30pmより約1時間)、予約制にて学芸員によるギャラリーガイド、および開架式収蔵庫(現代美術)の特別公開をいたします。(中学生以上対象)

ハラ ミュージアム アーク レジデンスプログラム
狩野哲郎 「純粋な標識/Clear Signs, Vivid Tones」

会期:    公開制作 8月6日[月]-8月11日[土](作品展示 8月12日[日]-9月9日[日])
開館時間:  9:30am-4:30pm (入館は4:00pmまで)     
休館日:   木曜日(8月中無休)
会場:    ハラ ミュージアム アーク現代美術ギャラリー内   
住所:    〒377-0027 群馬県渋川市金井2855-1 TEL 0279-24-6585  FAX 0279-24-0449
主催:    原美術館   
協力:    株式会社ナカダイ、YUKA TSURUNO

入館料:   大人(中学生以上) 1,000円  小人(3歳-小学生) 500円
割引券一覧iPhoneアプリ「ミューぽん」に参加しています。是非ご利用ください。
     
ハラ ミュージアム アーク・グリーン牧場セット券:大人1,800円、小人900円
70歳以上半額、 20名様以上の団体割引、学校団体は別途料金規定あり
原美術館メンバーシップ会員無料 ※小人は要保護者同伴

交通情報
◇Access◇
電車―JR上越線「渋川駅」より(上越・長野新幹線利用の場合は高崎駅で上越線に乗り換え)伊香保温泉行きバスにて約15分、「グリーン牧場前」下車
車―関越自動車道「渋川伊香保インター」より伊香保温泉に向かって8㎞、約15分

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◇電車のご案内◇
*変更の可能性がありますので、各交通機関へ事前に必ずご確認ください

《JR「上越・長野」新幹線利用の場合》
〈東京駅発→高碕駅で在来線の上越・吾妻線に乗り換え→渋川駅着〉
・08:04東京発→09:05高崎着/09:17高崎発→09:42渋川着
・11:44東京発→12:33高崎着/12:50高崎発→13:14渋川着 
・12:24東京発→13:14高崎着/13:31高崎発→13:58渋川着

《JR上越線新特急「草津」利用の場合》
〈上野駅→渋川駅着〉
・ 9:00上野発→10:39渋川着 (31号 ※土休日のみ運転)
・10:00上野発→11:44渋川着 (1号)
・12:00上野発→13:42 渋川着 (3号)

渋川駅からは関越交通バスに乗り「グリーン牧場前」で下車
http://www.kan-etsu.net/r-bus/timetable/shibu-ikaho-1.htm

バス停より徒歩7分で当館に到着します

◇お車のご案内◇
高速道路について
E-NEXCOドライブプラザ http://www.driveplaza.com/

◇高速バス (新宿~伊香保)◇
上州ゆめぐり号
※新宿、練馬からお越しの方は、大変便利にご利用いただけます。

インフォメーション
ハラ ミュージアム アークと原美術館はTwitterで情報発信中
http://twitter.com/HaraMuseumARC (@HaraMuseumARC)
http://twitter.com/haramuseum (@haramuseum)

ウェブサイト
http://www.haramuseum.or.jp
http://mobile.haramuseum.or.jp

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