「静かに輝く」展 前期の注目作品 [ARC]

群馬・ハラ ミュージアム アークより

ようやく、春の訪れを感じられるようになりました。
特別展示室「觀海庵」では、3月17日[土]より「静かに輝く―原六郎コレクション」と題しまして、日本・東洋の秀作からなる原六郎コレクションから、作品を選りすぐり紹介しています。

前期の注目の1点は、狩野永徳「虎図」です。約2年ぶりの展示となります。

狩野永徳「虎図」(三井寺旧日光院客殿障壁画) 一幅 桃山時代

現存作品が少ない永徳の研究において、存在価値が高まると目される障壁画です。滋賀県・三井寺(園城寺)の日光院客殿を飾っていた壁貼付絵でしたが、現在は掛軸に改装されています。
大きな画面に描かれるのは、風をはらむ竹林の下に憩う虎の親子の姿。親の虎は、眠る子どもを守るかのような凛とした面持ちとしなやかな姿態で捉えられています。この「虎図」は、永徳(1543~90)の父、狩野松栄(1519~92)が描いた「竹虎図」(京都・大徳寺聚光院)と似ていますが、松栄の絵には感じられない緊張感が漂います。
描線を意識して作品に向き合うと、場の空気や描かれているものの状態などが水墨のみで巧みに表現されていることに気づくのではないでしょうか。

■出品作品
古美術
【前期】
狩野永徳「虎図」(三井寺旧日光院客殿障壁画) 一幅 桃山時代/狩野派「蘭亭図」(三井寺旧日光院客殿障壁画) 四幅 桃山~江戸時代/手鑑「麗藻台」一帖 奈良~室町時代 など
【後期】
雪村「列子御風図」一幅 室町時代/狩野永徳「虎図」(三井寺旧日光院客殿障壁画) 四幅 桃山時代/狩野探幽「蛤蜊観音図」一幅 江戸時代/沈南蘋「老松白鶴図」一幅 清時代 など

現代美術
アニッシュ カプーア「虚空」1992年/内倉ひとみ「Lumiēre」2007年/加藤泉「無題」2008年 など

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ハラ ミュージアム アーク 春の展覧会
◆觀海庵
静かに輝く―原六郎コレクション
前期 3月17日[土]-4月25日[水]  後期 4月27日[金]-5月30日[水]
◆現代美術ギャラリー
ひかりのほうへ―原美術館コレクションより
3月17日[土] -6月24日[日]

*休館日 会期中の木曜日(5月3日を除く)
 荒天時は都合により臨時休館する場合がございます

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