サイモン・スターリング展 会期延長のお知らせ

日頃よりCNAC LABをご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。

現在開催中のサイモン・スターリング「仮面劇のためのプロジェクト(ヒロシマ)」展は、好評につき、2012年5月末日まで会期を延長する運びとなりました。

お近くへお越しの際には是非お立寄りくださいませ。

(会期中無休/ゴールデンウィークの連休中も休まず上映しております)

英国ターナー賞作家、サイモン・スターリングの「仮面劇(マスカレード)のためのプロジェクト(ヒロシマ)」は、昨年1月から4月上旬にかけて、広島市現代美術館で展示された作品で、東京では初めての公開となります。

広島市現代美術館には、英国が生んだ20世紀彫刻の巨匠ヘンリー・ムーアの「アトム・ピース」という一体のブロンズ彫刻が1987年から収蔵されています。その作品の背景には、冷戦構造の中に隠された政治、核開発、美術、そして様々な人物が造り上げていった事象の変遷が、複雑に絡みあっていることを、スターリングは、能の謡曲『烏帽子折』のストーリーを軸に、歴史家のように丹念に紐解いていきます。

能面と能面との間で、何層にも重なり合う複数の物語は、能と現代彫刻というふたつの様式化された表現方法を行き来すると同時に 、欧米と日本との異なる文化と歴史からの多様な引用を、卓越した創意と転覆のストーリーにまとめあげています。「共有された記憶や歴史」を再考し、冷静にナショナリズムへ対向するスターリングの強靭な知が体現された本作を、3.11から1年が経とうとするいま、日本であらためて体験する貴重な機会となります。

■サイモン・スターリングのインタビュー映像を下記よりご覧いただけます。
http://www.cnac.jp/exhibition/detail.php?parent=0000000035&other=0000000010&ref=recent

<広島市現代美術館での展覧会風景をはじめ、大阪で行った面制作の撮影風景などを収録>
インタビュー収録:2010年12月・グラスゴー
インタビュー映像提供:BBC
製作:広島市現代美術館

■ART iT 「特集 Features」にも『Project for a Masquerade (Hiroshima)』についての
サイモン・スターリングのインタビューが掲載されています。

https://www.art-it.asia/u/admin_ed_feature/flUpmzSQ2TZyIgGWvod4

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サイモン・スターリング
「仮面劇のためのプロジェクト(ヒロシマ)」
会期:2012年2月9日(木)〜5月31日(木)
Open Hours 11:00〜19:00
CNAC LAB
http://www.cnac.jp/exhibition/link.php?entry_id=0000000035

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