没後20年 井田照一展 @ 豊田市美術館

井田照一《Tantra No.1》1962年 豊田市美術館蔵井田照一《Tantra No.1》1962年 豊田市美術館蔵

 

没後20年 井田照一展
2026年10月24日(土)–2027年1月24日(日)
豊田市美術館 展示室8
https://www.museum.toyota.aichi.jp/
開館時間:10:00–17:30(入場は閉館30分前まで)
休館日:月(ただし、11/23、1/11は開館)、12/28–1/4
企画担当:西﨑紀衣(豊田市美術館学芸員)、成瀬美幸(豊田市美術館学芸員)
展覧会URL:https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/ida2026

 

豊田市美術館では、1960年代より版画家として注目を集め、油彩や水彩、立体、インスタレーションへと活動を広げた井田照一の個展「没後20年 井田照一展」を開催する。作家の没後20年を機に開催する本展では、同館が所蔵する初期から晩年までの作品約480点を通して、井田の活動をあらためて振り返る。

井田照一(1941-2006/京都府生まれ)は、1965年に京都市立美術大学西洋画科専攻科を修了。1968年に「フランス政府留学生選抜毎日美術コンクール」で大賞を受賞してパリに留学し、その間にパリとニューヨークで個展を開催した。1960年代には独特なフォルムと鮮やかな色彩の版画で注目を集め、薄紙や紗布に図像を刷って何層も重ねる試みを経て、1970年代半ばには紙の両面に図像を刷る表現にいたる。版と紙、すなわち垂直の力と水平面が出会う場を表面とするコンセプト「Surface is the Between(表面は間である)」は、その後の幅広い作品群へと展開されていった。第11回リュブリアナ国際版画ビエンナーレでリエーカ近代美術館賞(1975)、第10回東京国際版画ビエンナーレで文部大臣賞(1976)、第8回クラクフ国際版画ビエンナーレでポーランド名誉賞(1980)、サントリー美術館大賞展大賞(1989)などを受賞し、2004年に紫綬褒章を受章した。

 

井田照一《Surface is the Between-Descended Level-Between Vertical and Horizon-Landscape in Fossil and Locus-“Dried Fall-Rice Field”》1990年 豊田市美術館蔵井田照一《Surface is the Between-Descended Level-Between Vertical and Horizon-Landscape in Fossil and Locus-“Dried Fall-Rice Field”》1990年 豊田市美術館蔵
井田照一《Pansy – No.3》1969年 豊田市美術館蔵井田照一《Pansy – No.3》1969年 豊田市美術館蔵

 

豊田市美術館では2004年に回顧展「井田照一 版画の思考」を開催し、版画を軸に初期作品から当時の最新作までを紹介した。本展では、多彩な版画に加え、油彩、水彩、ペーパーワーク、陶、黒陶、ブロンズ、布など、初公開作品を含むさまざまなメディアによる作品を、1966年から2006年までの同館の所蔵品から紹介する。重力によって紙の表面に窪みや穴を穿ち、ブロンズや陶の表面を圧し、あるいは内部を抉ることで新たな表面を生み出すなど、版画にとどまらない「表面」をめぐる試みをたどる。

あわせて、同館が所蔵する《Tantra》全401点を今回初めて一挙に展示する。《Tantra》は、井田が学生だった1962年から亡くなる2006年まで、変化していく自らを確認するための行為として日記のように制作を続けたミクストメディア作品で、矩形と円が描かれた同一サイズ(32.2×21.2cm)の支持体に、水彩やグワッシュ、リトグラフなどとともに、骨や石、種、綿花、涙、煙など多種多様な素材を用いている。一堂に会した膨大な《Tantra》の単体と集合により、作家の思考の立体的な紹介を試みる。

 

井田照一《Paper Drums》1987年 豊田市美術館蔵井田照一《Paper Drums》1987年 豊田市美術館蔵
井田照一《Tantra No.214》1997年 豊田市美術館蔵井田照一《Tantra No.214》1997年 豊田市美術館蔵

 

関連イベント
記念トーク「作家の思い出を語る」
2026年10月24日(土)14:00–
登壇:松尾栄太郎(現代美術家、故 井田照一アシスタント)
会場:豊田市美術館 展示室8
※当日有効の井田照一展の観覧券が必要

担当学芸員によるギャラリートーク
2026年11月14日(土)、12月5日(土)、2027年1月9日(土)各日15:30–
※当日有効の井田照一展の観覧券が必要

記念講演会「井田照一《Tantra》を読み解く−物質・技法・変化」
2026年11月28日(土)14:00–
登壇:田口かおり(修復家、京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)
会場:豊田市美術館 講堂

 


 

同時開催
長谷川 繁 ペイン天狗
2026年10月24日(土)–2027年1月24日(日)
豊田市美術館 展示室1–5
https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/hasegawa2026
※両展を観覧できるセット券(オンライン限定)あり

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