井上裕加里「JIN, JIYAN, AZADÎ 女性、命、自由」 @ A-LAB


井上裕加里《女性は罪を贖うために死ぬ》2022年

 

井上裕加里「JIN, JIYAN, AZADÎ 女性、命、自由」
2025年2月1日(土)-3月30日(日)
A-LAB(兵庫県尼崎市西長洲町2-33-1)
https://www.ama-a-lab.com/
開館時間:10:00–18:00
休館日:火(ただし、2/11は開館)、2/12
展覧会URL:https://www.ama-a-lab.com/exhibition/

 

A-LABでは、国内外でリサーチを行ない、「世界の女性の地位の問題」などをテーマに制作している井上裕加里による個展「JIN, JIYAN, AZADÎ 女性、命、自由」を開催する。本展は一昨年の林葵衣に続き、尼崎市主催の白髪一雄現代美術賞の受賞記念展となる。

井上裕加里(1991年広島県生まれ)は、東アジアの近代化に潜在する歴史認識や文化観の差異などの関係性や地域性をテーマに作品を制作。他者や他国を排除する動きが各地で顕著化している中、「他者」とは何か、「私たち」と「私たち以外」の境界とは何かを作品を通じて考察している。2012年に倉敷市立短期大学服飾美術学科、2014年に成安造形大学芸術学部芸術学科美術領域現代アートコースを卒業。主な展覧会に、「産まみ( む) めも」(oz studio 渋谷東、東京、2023)、「第1回 MIMOCA EYE/ ミモカアイ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川、2022)、「Women atone for their sins with death」(Kunst ARZT、京都、2022)、「Soft Territory かかわりのあわい」(滋賀県立美術館、2021)、「堆積する空気」(Gallery PARC、京都、2017)などがある。主な受賞歴として、第1回サゴリリサーチアワードの特別賞など。

 


井上裕加里《女性は罪を贖うために死ぬ》2022年


井上裕加里、展示風景「MIMOCA EYE / ミモカアイ」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、2022-2023年

 

アジア諸国の中でもジェンダー・ギャップ指数が低い日本。しかし、井上はこの指標自体が欧米中心の価値観に基づいており、東洋における男女平等の実感とは異なる部分があるのではないかと疑いを持ち、同様に下位に位置するイランに滞在。本展では、その経験をもとにした近作や新作を中心に展示する。展示タイトルの「JIN, JIYAN, AZADÎ」は、クルド語で「女性、命、自由」を意味し、2022年にイランで女性がかぶる布「ヒジャブ(ヘジャブ)」をめぐって、当時22歳だったクルド系イラン人女性のマフサ・アミニが道徳警察に逮捕され、その後死亡した事件を発端とした抗議デモのスローガンとして掲げられた。

 

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トークイベント
2025年3月1日(土)14:00-15:00
登壇:井上裕加里(本展出品作家)、北原恵氏(大阪大学名誉教授、ジェンダー研究)
会場:A-LAB
参加料:無料(定員20名、要予約)

作品解説会
2025年3月1日(土)14:00-15:00
登壇:井上裕加里(本展出品作家)
会場:A-LAB
参加料:無料(申込不要)

 


井上裕加里《こうさするこうえん​》2021年


井上裕加里《marginal woman -境界人-​》2019年

 

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