サエボーグ「DARK MOFO 2019」公演風景(Avalon Theatre(オーストラリア)、2019)撮影:DARK MOFO 2019
黒部市美術館開館30周年
サエボーグ Enchanted Animals
2024年11月16日(土)-2025年1月13日(月・祝)
黒部市美術館
https://kurobe-city-art-museum.jp/
開館時間:9:30–16:30 入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし1/13は開館)、12/29-1/3
企画担当:尺戸智佳子(黒部市美術館学芸員)
展覧会URL:https://kurobe-city-art-museum.jp/2024/08/07/サエボーグ/
黒部市美術館では、ラテックス製のボディースーツで自身の身体を拡張させて家畜等のキャラクターに扮したパフォーマンスで知られるサエボーグの個展「Enchanted Animals」を開催する。
サエボーグ(1981年富山県生まれ)は、家畜や糞虫などさまざまな生き物を模したラテックス製のボディスーツを自作し、自ら装着して行なうパフォーマンスを発表。農場や家という生活世界を舞台に彼らの役割を演じることで、生きることの関係や構造を開示してきた。これまでのほとんどのパフォーマンスは、国内最高峰のフェティッシュパーティー「デパートメントH」(東京)で初演された後に、国内外の国際展や美術館で上演されてきた。近年の主な発表に、「DARK MOFO 2019」(Avalon Theatre、ホバート、オーストラリア、2019)、あいちトリエンナーレ2019(愛知県芸術劇場、2019)、「Cycle of L」(高知県立美術館、2020)、世界演劇祭2023(Zoogesellschaftshaus、フランクフルト、2023)などの公演、第6回アテネビエンナーレ(Banakeios Library、アテネ、2018)、「Reborn-Art Festival 2021-22」(牡鹿半島(桃浦)、宮城、2021)、「Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展」(東京都現代美術館、2024)などがある。
サエボーグ「Cycle of L」公演風景(高知県立美術館、2020) 撮影:釣井泰輔
本展では、《Slaughterhouse(スローターハウス)》、《Pigpen(ピッグペン)》、《Pootopia(プートピア)》といった農場が舞台の中心となる作品を再構築し、表題作となる新作インスタレーション作品《Enchanted Animals(エンチャンテッド・アニマルズ)》を発表。鑑賞者各々がいつのまにかパフォーマーになっているという仕掛けを作り出し、パフォーマー不在の中、演劇的な空間あるいは体験を立ち上げようと試みる。動物たちの耳や尻尾などを身に付けて家畜に扮した鑑賞者が会場に広がる農場世界に誘われ、無邪気な家畜の生に触れたり、同じ生き物として情を見出したり、あるいは解放された自分自身に出会えるような舞台的空間を体験。そこで繰り広げられる各々の実践を通して、他者と共に生きる自らの価値観や生き方がつくり直されていくような世界の創出を目指す。
また本展では黒部市美術館30周年記念公演として、初期の代表作《Slaughterhouse》と《Pigpen》も上演。上演に先立ち、両公演に参加する地元出演者(着ぐるみパフォーマー)の面接も行なわれた。そのほか、会期中にはサエボーグや担当学芸員とめぐる作品鑑賞バスツアー、富山大学でのサエボーグによる特別講義などの開催を予定している。
サエボーグ「DARK MOFO 2019」公演風景(Avalon Theatre(オーストラリア)、2019)撮影:DARK MOFO 2019
関連イベント
オープニング/公演&アーティストトーク
2024年11月16日(土)
13:30–13:45|セレモニー
13:45–14:15|30周年記念公演Vol.1『Slaughterhouse』
14:45–15:15|アーティストトーク
会場:黒部市美術館 展示室等
※要展覧会観覧券
見て!感じて!作品鑑賞バスツアー
2024年11月22日(金)
ガイド:サエボーグ、尺戸智佳子(黒部市美術館学芸員)
コース:サエボーグ展「Enchanted Animals」鑑賞&作家トーク—ランチ/ジビエ料理(店:デルフィーノ、メニュー:イノシシ肉のパスタ)—「狩猟屋」見学&猟師さんのお話し—くろべ牧場まきばの風 自由散策&買い物
集合場所:黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」、黒部市美術館
集合時間:10:00(ぷらっと)、10:30(黒部市美術館)
解散時間:15:00頃(ぷらっと)、15:30頃(黒部市美術館)
参加料:2,800円(各施設入館料・昼食代)
定員:20名
申込:ぷらっと tel:0765-65-1810|受付:9月13日(金)-11月14日(木)
共催|黒部市生涯学習スクエア「ぷらっと」
とみだい★ぺけぺけアートショップ
2024年11月23日(土)
午前の部|10:00-12:00
午後の部|13:00-15:00
会場:黒部市美術館 展示室など
定員:各10名(要申込)
対象:小学生
参加費:無料(※同伴の大人が展覧会を鑑賞する場合は、展覧会観覧券が必要)
主催:富山大学教育文化学部隈研究室
申込フォーム:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfBkb_RzjwtHQun08XJZWIMpgvdPszVhMWqZIOVKcmKkY2dbQ/viewform
特別講義〔サエボーグとは何者か?〕
2024年11月29日(金)13:00-14:30(開場:12:30)
講師:サエボーグ
会場:富山大学芸術文化学部 講堂(富山県高岡市二上町180)
入場料:無料
共催:富山大学芸術文化学部 長田堅二郎研究室、平田昌輝研究室、松田愛研究室
アクセス:https://www.tad.u-toyama.ac.jp/about/access
「30周年記念公演Vol.2『Pigpen』」
2025年1月4日(土)11:00-11:30頃
会場:黒部市美術館 展示室
※要展覧会観覧券
サエボーグ「Pootopia」展示風景(東京藝術大学美術館、2021)撮影:長谷川銀