開館3周年記念特別展「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」@ 大阪中之島美術館


 

開館3周年記念特別展
TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション
2024年9月14日(土)-12月8日(日)
大阪中之島美術館 4階展示室
https://nakka-art.jp/
開場時間:10:00–17:00 入場は閉場30分前まで
休館日:月(ただし、9/16、9/23、10/14、11/4は開館)、9/17、9/24、10/15、11/5
展覧会URL:https://art.nikkei.com/trio/

 

大阪中之島美術館では、パリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館の各館が築いてきた豊かなモダンアートのコレクションから共通のテーマに合う作品をそれぞれ選び出し、「トリオ」(3点1組)を組む形で紹介する開館3周年記念特別展「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」を開催する。

各テーマは、時代や流派、洋の東西を越えて、主題やモチーフ、色や形、素材、作品が生まれた背景など、自由な発想で設定。たとえば、「現実と非現実のあわい」のテーマで組み合わされるのは、ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》(1957)、ヴィクトル・ブローネル《ペレル通り2番地2の出会い》(1946)、有元利夫《室内楽》(1980)の3点。ブローネルはアンリ・ルソーの《蛇使いの女》、マグリットはボッティチェリの《春》、有元はピエロ・デッラ・フランチェスカら初期ルネサンスのフレスコ画など、いずれも過去の絵画を参照し、画家が自らの分身のような存在を描き込むことで、現実と非現実のあわいを出現させているという共通点に焦点を当てる。ほかにも、アメデオ・モディリアーニ《髪をほどいた横たわる裸婦》(1917)、アンリ・マティス《椅子にもたれるオダリスク》(1928)、萬鉄五郎《裸体美人》(1912 ※展示期間:9/14〜11/22)の3点を結びつけるテーマとして設定されたのは「モデルたちのパワー」。西洋絵画の歴史の中で脈々と続いてきた横たわる女性像は、理想美を体現し、男性に見られる対象として、しばしば無防備な姿で描かれてきたが、挑発するようにこちらを見つめるモディリアーニの裸婦、寝ころんでこちらを見おろす萬の裸体美人、そして見られることにまるで無頓着なマティスのオダリスクを組み合わせることで、大胆にくつろいだポーズで、思い思いに寝そべるモデルたちの鑑賞者の視線を跳ね返し、彼女たちそれぞれの美を誇るようなパワーに着目する。

総勢110名の作家による150点あまりの作品で34のトリオを組み、それらをテーマやコンセプトに応じて7つの章に分けて紹介することで、20世紀初頭から現代までのモダンアートの新たな見方を提案し、その魅力を浮かび上がらせていく。

 


ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》1957年、大阪中之島美術館(トリオ<現実と非現実のあわい>より)


ヴィクトル・ブローネル《ペレル通り2番地2の出会い》1946年、パリ市立近代美術館 photo: Paris Musées/Musée d’Art Moderne de Paris(トリオ<現実と非現実のあわい>より)


有元利夫《室内楽》1980年、東京国立近代美術館(トリオ<現実と非現実のあわい>より)

 


巡回情報
TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション※既に終了
2024年5月21日(火)-8月25日(日)
東京国立近代美術館
https://www.momat.go.jp/exhibitions/558

 


トリオ<都市のグラフィティ>展示風景


トリオ<空想の庭>展示風景

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