アーティスト・イン・レジデンス プログラム2023 “starquakes” @ 青森公立大学 国際芸術センター青森[ACAC]


デザイン:本庄浩剛

 

アーティスト・イン・レジデンス プログラム2023 “starquakes”
2023年10月28日(土)-12月17日(日)
レジデンスプログラム期間:2023年9月14日(土)-12月20日(水)
青森公立大学 国際芸術センター青森[ACAC]展示棟ギャラリーA・B
https://acac-aomori.jp/
開館時間:10:00-18:00
会期中無休
展覧会URL:https://acac-aomori.jp/program/2023-3-4/

 

青森公立大学 国際芸術センター青森[ACAC]では、2023年度のアーティスト・イン・レジデンス・プログラムに参加しているロウ・ペイシェン、フィオン・ダフィー、西村涼、入江早耶による展覧会を開催する。

ACACは2001年の開館以来、アーティスト・イン・レジデンスのプログラムを柱に、さまざまなジャンルのアーティストによる創造と発表の場として活動している。近年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けて、リモートによるプログラムや滞在期間の制限といった処置がとられていた。約3年ぶりに制限なしでの開催となった今年度の公募型アーティスト・イン・レジデンスは、恒星が生み出す微弱な振動を意味する「starquakes」をプログラム名称に設定。ゲスト審査員にインドネシアを拠点に17年間にわたりオルタナティブスペースの運営やインドネシアの現代美術研究に取り組み、昨年、『協働と共生のネットワーク インドネシア現代美術の民族誌』を上梓した文化人類学者の廣田緑を迎えて実施されている。参加者4名は既に各自のリサーチに取り組んでおり、オープンスタジオやワークショップを実施。10月28日から始まる本展では、各自が一斉に個展形式で新作を発表する。

 


ロウ・ペイシェン《Self portrait project (work-in-progress) at Lockdown Residensi》2020年


フィオン・ダフィー《this smooth weight holds and gluts / tha an cudthrom caoin-sa a glèidheadh ‘sa slugadh》2023年

 

ロウ・ペイシェン(1991年マレーシア、クアンタン生まれ)は、幅広いものの見方を有し、さまざまな物事を時間をかけながら理解し、ひとつにまとめ上げるアプローチを通じて、写真や映像、グラフィックメディアを中心とした作品を制作している。空間と場所と人間の関係の観察に基づくロウの作品には、大学で建築を学んだ影響が強く認められる。また、フリーランスのプロデューサー、キュレーターとしても活動。近年の主な活動に、「S.O.E 2023 ” We Trade Everything”」(ムアンコーンケン、タイ、2023)、「A Tale of Two Hills」(ペナン、マレーシア、2022)、「2022 Taiwan Dance Platform: Body Online – Screendance Exhibition」(衛武営国家芸術文化センター、高雄、2022)、「Di Situ: An Exhibition」(KongsiKL、クアラルンプール、マレーシア ※キュレーション)などがある。

フィオン・ダフィー(1991年スコットランド、グラスゴー生まれ)は、立体や映像、テキストを駆使し、身体と物質の多孔的な関係を考察する上で重要となる倫理的、生態学的な関心を掘り下げる螺旋構造の物語を紡ぎ出してきた。近年の主な活動に、「I can see your bones but I don’t know how to read them」(Eden Cour、インヴァネス、スコットランド、2023)、「This Meeting is Being Recorded」(Alchemy Film & Moving Image Festival内のプログラム、ホーイック、スコットランド、2022)、また、2020年より18世紀の海藻産業と20世紀の原子力産業を調査するリサーチプロジェクト「A Mineral Dance: Or How to Become Glass」に取り組んでいる。

 


西村涼《はこぶね》2023年 撮影:花戸麻衣


入江早耶「純真(ロマンス)遺跡 〜愛のラビリンス〜」展示風景 2019年

 

西村涼(1993年京都府生まれ)は、ドライポイントという銅版画技法を用いて自然物の流動性や壮大な時間の経過を「線」として刻み込む作品を発表している。近年の主な個展に「柔らかな風景」(江之子島文化芸術創造センター、大阪、2023)、「Elements」(Peter Augustus、ダラス、アメリカ合衆国、2022)、主なグループ展に「もののうつり」(京都芸術センター、京都、2023)、「ON PAPER」(TAKU SOMETANI GALLERY、東京、2023)、「第3回PATinKyoto京都版画トリエンナーレ2022」(京都市京セラ美術館、京都、2022)など。ACACレジデンス滞在期間にワークショップ「自然をなぞる」を実施。

入江早耶(1983年岡山県生まれ)は、印刷物のイメージを消しゴムで消し、その消しかすから再構築した立体物の制作、イメージから派生したナラティブを通じた、物事に宿る魂や日常の潜在的事象との出会いの創造に取り組む。主な個展に「大悪祭」(広島芸術センター、広島、2021)、「純真遺跡〜愛のラビリンス〜」(兵庫県立美術館、兵庫、2019)、「Radierungen」(MICHEKO GALERIE、ミュンヘン、ドイツ、2018)など。2012年に第6回shiseido art egg賞を受賞。2019年にはポーラ美術振興財団在外研修員としてニューヨークに滞在。ACACレジデンス滞在期間にワークショップ「超・粘土日記」を実施している

 

関連イベント
廣田緑×滞在アーティスト トーク
2023年10月29日(日)14:30-16:30
参加者:廣田緑、フィオン・ダフィー、入江早耶、ロウ・ペイシェン、西村涼
会場:青森公立大学 国際芸術センター青森[ACAC]展示棟ラウンジ
※参加無料、申込不要
https://acac-aomori.jp/program/2023-3-5/

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