αMプロジェクト2023‒2024「開発の再開発 vol.1 平山昌尚|ニース」@ gallery αM


平山昌尚《Dance (9612)》2023年

 

αMプロジェクト2023‒2024
開発の再開発 vol.1 平山昌尚|ニース
2023年5月20日(土)-7月15日(土)
gallery αM(東京都新宿区市谷田町1-4 武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス 2階)
http://gallery-alpham.com/
開廊時間:12:30-19:00
休廊日:日、月、祝休
ゲストキュレーター:石川卓磨(美術家・美術批評)
展覧会URL:https://gallery-alpham.com/exhibition/project_2023-2024/vol1/

 

gallery αMでは、ゲストキュレーターに美術家・美術批評家の石川卓磨を迎えたαMプロジェクト2023‒2024「開発の再開発」の第一弾となる展覧会として、平山昌尚の個展「ニース」を開催する。

平山昌尚(1976年兵庫県生まれ)は、ボールペンとマーカーなどきわめて身近な画材で描いた、記号的なおかしみと仕掛けに満ちたドローイングで知られる。ドローイングのみならず、あらゆる作品、インスタレーション、展示に通し番号を付しており、その数は9000を超える。また、これまでに多数のアートブックを出版し、国内外で展覧会を開催している。主な個展に「町の絵」(clinic、東京、2022)、「NFT」(NADiff Window Gallery、東京、2022)、「1~4」(VOILLD、東京、2020)、「カード」(TALION GALLERY、東京、2018)、「Book Show」(Nieves、チューリヒ、2017/ユトレヒト、東京、2017)など。主なグループ展に「平山昌尚×五月女哲平」(OBG eu.、兵庫、2022)、「101 to 101」(nidi gallery、東京、2021)、「楽観のテクニック」(BnA Alter Museum、京都、2020)、「思考するドローイング」(札幌大通地下ギャラリー500m美術館、2019)、「#12 Post-Formalist Painting」(statements、東京、2017)、「恋せよ乙女!パープルーム大学と梅津庸一の構想画」(ワタリウム美術館、東京、2017)「Sylvanian Families Biennale 2017」(XYZ collective、東京、2017)など。

 


平山昌尚《ART (9493)》2023年

 

本展タイトル「ニース」は、人生の半分を過ぎたと感じた平山が、作家の晩年、なかでも興味のあったアンリ・マティスのニース時代の足跡を辿った経験に関連している。本展に際し、平山は「制作はまず、作品にある程度似た習作によって自分の気持ちを豊かにすることから始まり、そこから作品の要素が決まってくる。その習作が、画家の無意識を解放させる。ある時からそれはもはや私ではなく、一つの啓示となる。あとは私はそれに打ち込むのみである」(アンリ・マティス『アンリ・マティスが手がけたヴァンスのドミニコ派ロザリオ礼拝堂』、2016年、39頁より)の言葉を取り上げ、「マティスの言葉を「経典」と解釈してみると、作品は写経に見えなくもない。そんな気がしてきました」と語っている。

石川は本展に寄せた「キワと中心のパラドックス」において、平山の作品を「ケレン味がなく、描くこと・作ることに対する本質的な問いを投げかける(中略)最小限のツールとプロセスで組み立てられる図像、象形文字を想起させる絵画と言語の関係性、色彩や線の大胆な単純化は、観者に「欠如」を意識させ、制作やイメージの根本に立ち返らせる」と述べている。石川は「作家の人生と切り離された抽象的な場所で、クールでユーモラスな作品を展開させてきた」平山が、今回マティスのニース時代に関心を持ったことに驚きつつも、その展開に期待を寄せている。

 


平山昌尚《Seated Odalisque (9566)》2023年


平山昌尚《ヤシ (9550)》2023年

 

関連イベント
トークイベント① αMプロジェクト2023-2024「開発の再開発」について
2023年5月20日(土)16:00–17:00
登壇者:石川卓磨(美術家・美術批評)、岡田和奈佳(デザイナー)
司会:冨井大裕(αMプロジェクト ディレクター)
会場:武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス5F講義室

トークイベント②「開発の再開発 vol.1 平山昌尚|ニース」アーティスト・トーク
2023年5月20日(土)17:15–18:15
登壇者:平山昌尚、石川卓磨(αMプロジェクト2023-2024ゲストキュレーター)
会場:gallery αM(市ヶ谷キャンパス2F)
※トークイベント終了後18:30よりオープニングレセプションを開催予定

 


αMプロジェクト2023‒2024 開発の再開発(ゲストキュレーター:石川卓磨)

vol.1|平山昌尚
2023年5月20日(土)-7月15日(土)
vol.2|近藤恵介
2023年7月29日(土)-10月14日(土)※夏季休廊:8/13-8/28
vol.3|Sabbatical Company
2023年10月28日(土)-12月23日(土)
vol.4|松平莉奈
2024年1月20日(土)-3日16日(土)
vol.5|奥村雄樹
2024年4月13日(土)-6月15日(土)
vol.6|片山真妃
2024年6月29日(土)-9月7日(土)※夏季休廊:8/11-8/26
vol.7|大石一貴
2024年9月21日(土)-11月16日(土)
vol.8|Multiple Spirits
2024年11月30日(土)~2025年2月8日(土)※冬季休廊:12/22-1/6

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