ハイドルン・ホルツファイント「こんな今だから。」@ アサクサ


ハイドルン・ホルツファイント《the time is now.》2019年 映像スチル ©Heidrun Holzfeind

 

ハイドルン・ホルツファイント「こんな今だから。」
2022年12月3日(土)– 12月30日(金)
アサクサ
https://www.asakusa-o.com/
開廊時間:12:00–19:00
休廊日:月、火、水、木
助成:オーストリア文化フォーラム東京
協賛:0-eA
※本展はプロジェクト「知らないことの政治学」の一環として実施。
展覧会URL:https://www.asakusa-o.com/the-time-is-now/

 

アサクサでは、オーストリア出身のアーティスト、ハイドルン・ホルツファイントの日本初個展『こんな今だから。』を開催する。

ハイドルン・ホルツファイント(1972年オーストリア・リエンツ生まれ)は、ユートピア思想から生まれた、合理性と機能性を重視した20世紀のモダニズム建築が、現在そして歴史的に社会の中でどのように機能し、人々の日常、そしてアイデンティティに何をもたらしてきたのかを、丹念なリサーチに基づいて、映像、写真、インスタレーション作品として発表している。ウィーン大学で美術史、ウィーン美術アカデミーで彫刻を学び、1990年代中頃より欧米各地を中心に作品を発表している。近年は『the time ist now』(セセッション、ウィーン、2019)、『Never Neverland』(クンストラウム・レイクサイド、クラーゲンフルト、オーストリア、2017)、『forms in relation to life』(バディッシャー・クンストフェライン、カールスルーエ、ドイツ、2015)などで個展を開催。第12回上海ビエンナーレ(2018)、關渡ビエンナーレ2018、第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ モルディブ館(2013)、マニフェスタ7(2008)などに参加。

 


ハイドルン・ホルツファイント《the time is now.》2019年 映像スチル ©Heidrun Holzfeind


ハイドルン・ホルツファイント《the time is now.》2019年 映像スチル ©Heidrun Holzfeind

 

本展では、ホルツファイントが日本で制作したふたつの映像を軸としたインスタレーション作品《the time is now.》を発表する。本作には、織茂敏夫(1946-)とおりもしずこ(1944-2019)によるシャーマニック・インプロビゼーション・デュオ「いろ」が出演。いろは1981年の結成当初、フリージャズにパンクノイズの要素を加えた即興演奏を得意としていたが、チェルノブイリ原発事故の衝撃から、電気楽器を使わない演奏へシフトし、民族音楽の影響を強め、1970年代のフリージャズ的な即興演奏に、古神道、アニミズム信仰の混合させた「パンク神楽」などを日本各地の名もなき神々の祠の前で行なってきた。

本展において、メインスクリーンに流れる映像では、ル・コルビュジエに師事し、日本のモダニズム建築の先鋒となった吉阪隆正が設計した「大学セミナーハウス」(八王子・多摩丘陵)を舞台に、いろが神楽舞と即興演奏を繰り広げる。もう一方のモニターの映像からは、辺野古埋め立て反対、反戦、投票活動を促すポスターを自作し、時に街頭に立つ活動家、そして生活者としてのいろのふたりの姿が浮かび上がる。ホルツファイントの映像は、音楽、アート、そして日々の営みにおける個性の衝突や融合を通して、家父長制ではなく、アニミズムに潜在する男女の関係性を探求するふたりの日々の営み、社会や世界を変えるためのものではなく、誰かによって支配されないためのある種の不服従行為、小さな抵抗の実践を映し出す。

 


ハイドルン・ホルツファイント《the time is now.》2019年 映像スチル ©Heidrun Holzfeind

 

関連イベント
ソフト・オープニング
2022年12月3日(土)17:00-
会場:アサクサ

エナジー・フリー・ライブ&トークイベント
登壇:ハイドルン・ホルツファイント、森元斎(哲学者・アナキズム研究者)
演奏:織茂敏夫(ピアノ)、織茂サブ(尺八)
2022年12月18日(日)19:30-21:30
会場:アサクサ(19:20までに集合)
参加費:1,500円
申込方法:「team@asakusa-o.com」宛に①名前 ②Eメールアドレス ③電話番号 ④参加希望人数

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