大竹伸朗展 @ 東京国立近代美術館


大竹伸朗《残景 0》2022年 212×161×16cm Photo:岡野圭

 

大竹伸朗展
2022年11月1日(火)– 2023年2月5日(日)
東京国立近代美術館
https://www.momat.go.jp
開館時間:10:00–17:00(金曜・土曜は20:00まで)入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし1/2、1/9は開館)、年末年始(12/28-1/1)、1/10
企画担当:成相肇(東京国立近代美術館 主任研究員)
公式ウェブサイト:https://www.takeninagawa.com/ohtakeshinroten/

 

東京国立近代美術館では、1980年代初頭から現在に至るまで、絵画を中心とした多種多彩な表現からなる圧倒的な質量の作品群により、現代美術のみならず幅広いジャンルに影響を与えてきた大竹伸朗の全貌を明らかにする16年ぶりの大回顧展を開催する。

大竹伸朗(1955年東京都生まれ)は、武蔵野美術大学入学直後に休学して北海道とイギリスに滞在し、制作活動を経て復学、80年に卒業する。82年に初個展を開催すると、89年にICA名古屋を皮切りにアメリカ合衆国を巡回した『アゲインスト・ネイチャー:80年代の日本現代美術』、91年にはヨーロッパ2カ国を巡回した『キャビネット・オブ・サインズ』、99年には『日本ゼロ年』(水戸芸術館現代美術ギャラリー)、『時代の体温 ART/DOMESTIC』(世田谷美術館)など、日本現代美術を代表するアーティストとして注目を集める。2006年には東京都現代美術館全館を使った大規模な回顧展『全景 1955-2006』を開催。その後もソウルのアートソンジェ・センター(2012)、高松市美術館(2013)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2013)、INAXライブミュージアム 世界のタイル博物館(2013)、ロンドンのパラソルユニット現代美術財団(2014)、シンガポールのSTPI(2016)、熊本市現代美術館(2019)、水戸芸術館現代美術ギャラリー(2019)などで個展を開催。また、2012年のドクメンタ(13)や、2013年の第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ企画展「エンサイクロペディック・パレス」をはじめ、光州ビエンナーレ2010、瀬戸内国際芸術祭(2010、2013、2016、2019、2022)、ヨコハマトリエンナーレ2014、アジア・パシフィック・トリエンナーレ2018、ハワイ・トリエンナーレ2022など、数々の国際展で作品を発表している。そのほか、直島の「シップヤード・ワークスシリーズ」「はいしゃ<舌上夢/ボッコン覗>」「直島銭湯 I♥湯」、女木島の「女根/めこん」、豊島の「針工場」、札幌の「北の空に浮かぶカタチ」、伊方町の「種景」、国指定重要文化財「道後温泉本館」の保存修理工事現場を覆う巨大なテント幕作品《熱景/NETSU-KEI》など、パブリックワークも多数。執筆活動においても、最新エッセイ集『ナニカトナニカ』(2018)のほか、エッセイ集『見えない音、聴こえない絵』(2008)『ビ』(2013)(いずれも新潮社)、絵本『ジャリおじさん』(福音館書店、1993)などを発表している。現在も、月刊文芸誌『新潮』にエッセイ「見えない音、聴こえない絵」を連載中。

 


大竹伸朗《モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像》2012年 Commissioned by dOCUMENTA(13) Photo:山本真人


大竹伸朗《スクラップブック #71/宇和島》2018–21年 33×85.5×40.4cm 574ページ / 17kg, Photo:岡野圭

 

最初期の作品から近年の海外発表作、そしてコロナ禍に制作された最新作まで、およそ500点の作品が一堂に会す本展は、「自/他」「記憶」「時間」「移行」「夢/網膜」「層」「音」という7つのテーマがゆるやかにつながり、時系列にこだわることなく大竹の作品世界を体感できる会場構成となる。2012年のドクメンタ(13)で発表した小屋型のインスタレーション《モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像》(2012)を本展会場にあわせた再構成バージョンや、2013年の第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ企画展にも出品された、大竹がライフワークとしてほぼ毎日制作に取り組むスクラップブックを1977年の1冊目から最新作の71冊目までをすべて展示するほか、2019年以降大竹が取り組む「残景」シリーズの最新作《残景 0》(2022)を初公開する。会場内では同作の制作過程を追った「21世紀のBUG男 画家・大竹伸朗」(BS8K、2022年6月放送)も上映予定。

 


巡回情報
2023年5月3日(水・祝)- 7月2日(日)
愛媛県美術館
https://www.ehime-art.jp

2023年8月5日(土)- 9月18日(月・祝)(仮)
富山県美術館
https://tad-toyama.jp

 


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