名和晃平 生成する表皮 @ 十和田市現代美術館


名和晃平《Biomatrix》2018年 ミクストメディア、サイズ可変 提供:SCAI THE BATHHOUSE 写真:表恒匡|SANDWICH 
※参考画像

 

地域交流センター開館記念展
名和晃平 生成する表皮
2022年6月18日(土)– 11月20日(日)(※地域交流センターは10月1日(土)からの開催を予定)
十和田市現代美術館、地域交流センター
https://towadaartcenter.com/
開館時間:9:00–17:00 入館は閉館30分前まで
閉館日:月(祝日の場合はその翌日)
企画担当:見留さやか(十和田市現代美術館学芸員)
展覧会URL:https://towadaartcenter.com/exhibitions/nawa-kohei/

 

十和田市現代美術館では、同館近くに誕生する地域交流センター[設計者:藤本壮介]の開館を記念し、彫刻家の名和晃平の個展『生成する表皮』を美術館と同センターの2会場で開催する。同センターは9月開館のため、本展は6月18日より美術館での展示がはじまり、10月1日から同センターでの展示が加わる予定。

名和晃平(1975年大阪府生まれ)は、セル(細胞・粒)で世界を認識するという概念を軸に、ガラスや液体などのさまざまな素材や技法を横断しながら、彫刻の新たなあり方を追求している。2003年に京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻を修了。現在に至るまで京都を拠点に活動、2009年には廃工場を改修した創作活動のためのプラットフォーム「SANDWICH」を設立した。2000前後より作品の発表を重ね、2011年には東京都現代美術館で個展『SYNTHESIS』を開催する。2015年以降は、ベルギーの振付家/ダンサーのダミアン・ジャレとの協働によるパフォーマンス作品「VESSEL」を国内外で上演、広島の神勝寺 禅と庭のミュージアムにアートパビリオン「洸庭」(2016)を制作するなど建築のプロジェクトも手がける。2018年には日仏合同プロジェクト「ジャポニスム2018」内でルーブル美術館ピラミッド内特別展示として、高さ10メートル以上重さ3トンに及ぶ彫刻作品《Throne》を発表、2019年には金沢21世紀美術館で特別展示『Foam』を開催するなど、国内外で幅広い表現活動を展開している。

 


名和晃平《PixCell_Saturation#4》2011年 ミクストメディア、サイズ可変 提供:SCAI THE BATHHOUSE 写真:豊永政史 | SANDWICH ※参考画像


名和晃平《PixCell-Deer#52》2018年 ミクストメディア、217.3 × 189.6 × 150 cm 写真:小山田邦哉

 

名和作品に通底する制作概念「生成する表皮(英語:Generative Interface)」をタイトルに冠した本展は、大学院生時代のドローイングシリーズ「Esquisse」から、代表作の「PixCell」、本展のために制作された最新作《Biomatrix (W)》や美術館での展示は初めてとなる新作「White Code」など多様な作品を通じて、その制作活動の変遷を辿るものとなる。10月1日からはじまる地域交流センターでは、版画作品「Array – Black」シリーズの《Dot》や《Line》の平面作品を発表予定。

本展に際して、名和は「太古から変わらない現象に、新たなイメージを重ね合わせることで、現象への解釈は無限にひろげることができます。例えば、「断続的な雨」という現象に「コード」という現代のイメージを重ねることで、その現象の意味を拡張するなどです。本展が取り扱うのは、そうした日々の理解からこぼれ落ちたマージナルな情報領域であり、それを受け止める感覚と想像の拡張です」と言葉を寄せる。

 


名和晃平《Dot Array – Black #239》2022年 UVプリント、紙、アクリル、木製パネル 56 × 100 cm 提供:Gallery Nomart 写真:加藤成文

 

関連イベント
アーティスト・トーク[彫刻家 名和晃平] ※既に申込終了
2022年6月18日(土)13:00–14:00
会場:十和田市現代美術館 カフェ
定員:30名(事前予約優先/先着順)
申込方法:公式ウェブサイトを参照
※無料(※要美術館観覧チケット)

学芸員による企画展ギャラリートーク
2022年6月25日(土)11:00–12:00
2022年8月7日(日)11:00–12:00
会場:十和田市現代美術館 企画展示室
定員:10名(事前予約優先/先着順)
申込方法:公式ウェブサイトを参照
※無料(※要美術館観覧チケット)

 


大岩雄典「渦中のP」
2022年7月1日(金)– 9月4日(日)
space(十和田市現代美術館サテライト会場)
開館時間:9:00–17:00 入館は閉館30分前まで
閉館日:月(祝日の場合はその翌日)
企画担当:中川千恵子(十和田市現代美術館アシスタント・ キュレーター)
https://towadaartcenter.com/exhibitions/space_oiwa/

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