松本美枝子『具(つぶさ)にみる』@ 青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)


松本美枝子《新しい地形》マルチスライドプロジェクション、サイズ可変、2022年

 

松本美枝子『具(つぶさ)にみる』
2022年4月16日(土)- 6月19日(日)
青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)
http://acac-aomori.jp/
開館時間:10:00-18:00
会期中無休
企画担当:村上綾(国際芸術センター青森 学芸員)

 

青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)では、2021年5月から約1年間の延べ3ヶ月の長期的・分散的な滞在制作を通じて、青森県内でのリサーチを重ね、青森の土地や歴史を再考してきた松本美枝子の個展『具(つぶさ)にみる』を開催する。

松本美枝子(1974年茨城県生まれ)は、身近な人の姿を通して、社会の風景やそれに揺り動かされる存在を、写真やテキスト、映像による作品で表現している。近年は、土地の地質的・歴史的背景を読み解きながら、そのリサーチで出会った人たちの個人史まで内包したインスタレーション作品も展開している。また、〈地域に開くアートセンター/研究室〉「メゾン・ケンポク」などに携わり、リサーチを異なるバックグラウンドを持つ人たちと共有し作品制作を行い、その過程をテキストやトークなどで公開・アーカイブするまでのプロジェクトにも取り組んでいる。これまでに『クリテリオム68 松本美枝子』(水戸芸術館現代美術センター、2006)や『ここがどこだか、知っている。』(ガーディアン・ガーデン、東京、2017)などで個展を開催。『カフェイン水戸2008』(水戸芸術館現代美術センター、2008)、『中房総国際芸術祭・いちはらアート×ミックス2014』、『茨城県北芸術祭』(2016)、『ヨコハマ・パラトリエンナーレ』(2020)などに参加している。そのほか、著書に写真詩集『生きる』(共著:谷川俊太郎、ナナロク社、2008)などがある。

 


松本美枝子《私たちが作った風景》(部分)ラムダプリント、サイズ可変、2022年

 

松本は2021年5月からACACのアーティスト・イン・レジデンスプログラムに参加し、出会った人々のものの見方にも触れながら、青森の風景のなかに、厳しい自然の力、あるいは戦争や産業の痕跡などに代表される人為、浮遊する霊魂といった日常に隠れた、しかし確かに生活の基盤をつくり、現代の私たちと繋がる事象を見つけてきた。本展では、それらを反映した新作インスタレーションを発表する。

会期中にはオープニング・アーティストトークや、地理学・地形学を専門とする小岩直人をゲストに招いた街歩きツアー、環境美学・日常美学を軸に活動する美学研究者、青田麻未との対談を開催。そのほか、松本が約1年間をかけて、参加者とともに写真の勉強会を開いてきた「ACACの写真部」の展覧会が青森市役所駅前庁舎(アウガ)で開かれる。

 


松本美枝子《自分の墓を見る》(部分)ミクストメディア、サイズ可変、2022年(参考図版)


松本美枝子《46番目の街》(部分)ミクストメディア、サイズ可変、2022年

 

関連イベント
オープニング・アーティストトーク
ゲスト:松本美枝子
2022年4月16日(土)14:30-
会場:青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)展示棟ギャラリーA
申込不要
http://acac-aomori.jp/program/2022-1-4/

小岩直人×松本美枝子 街歩きツアー「具に歩く」
講師:小岩直人(弘前大学教育学部教授)、松本美枝子
2022年4月17日(土)14:30-
会場:青森市内(申込後に集合場所等の詳細を案内)
定員:10名(要予約)※申込締切:4月10日(日)
申込等・詳細:http://acac-aomori.jp/program/2022-1-5/

青田麻未×松本美枝子 クロストーク「具に語る」
講師:青田麻未(群馬県立女子大学文学部美学美術史学科講師)、松本美枝子
2022年6月18日(土)14:30-
会場:青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)展示棟ラウンジ
定員:25名(要予約)※申込締切:6月15日(水)
申込等・詳細:http://acac-aomori.jp/program/2022-1-6/

「ACACの写真部」展覧会
2022年5月10日(火)- 5月15日(日)9:00–17:00(最終日は16:00まで)
アウガ(青森市役所駅前庁舎)1F 駅前スクエア
主催:Aomori Contemporary Photo Club (ACPC)
詳細:http://acac-aomori.jp/program/2022-1-1/

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