TOKAS Project Vol. 4『道と根』@ トーキョーアーツアンドスペース本郷


杉藤良江《Coffee Reading》2019年

 

TOKAS Project Vol. 4
道と根
2021年8月21日(土)- 10月3日(日)
トーキョーアーツアンドスペース本郷
https://www.tokyoartsandspace.jp/
開館時間:11:00-19:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、8/30、9/20は開館)、9/21
参加アーティスト:杉藤良江、武田竜真、シンゴ・ヨシダ、マーティン・エブナー、ヨアヒム・フライシャー、ステファニー・ガウス(エブナー、フライシャー、ガウスは映像作品スクリーニング)

 

トーキョーアーツアンドスペース本郷(TOKAS本郷)では、TOKAS Projectの第4弾として、TOKASのレジデンス・プログラムへの参加経験を持ち、ドイツを拠点に活動する6名のアーティストを紹介するグループ展『道と根』を開催する。

2018年にはじまるTOKAS Projectは、国際的な交流を促進し、多文化的な視点を通じ、アートや社会など、さまざまなテーマについて思考するプログラム。これまでにロンドンと上海を拠点に活動するキュレーターのヴィクター・ワンとの共同企画『Institute of Asian Performance Art: Tokyo 日/中/韓パフォーマンスとメディア 70’s – 90’s』(2018)、香港を拠点に活動するアーティスト、イップ・ユック=ユーとの共同企画『FALSE SPACES 虚現空間』(2019)、XYZcollectiveの代表・ディレクターを務めるアーティスト、コブラとの共同企画『東京デトロイトベルリン』(2020)を開催してきた。

本年度は、TOKASとクンストラウム・クロイツベルク/ベタニエンとの交流10周年、日独交流160周年を記念して、ドイツ在住の日本人アーティストを対象としたTOKASのレジデンス・プログラムに参加した経験を持つ杉藤良江、武田竜真、シンゴ・ヨシダの作品を展示するとともに、過去にTOKASで滞在制作を行ない、現在はそれぞれドイツ各地を拠点に活動するマーティン・エブナー、ヨアヒム・フライシャー、ステファニー・ガウスの計6名の作品を紹介する。

 


武田竜真《Skin Deep Beauty》2016年 撮影:上野則宏


シンゴ・ヨシダ《ルーデット、ルーデット、蛇から私を守ってください》2020年

 

杉藤良江(1985年愛知県生まれ)は、2013年にブラウンシュバイク美術大学のマイスターシューラー課程を修了し、現在はニューヨークとベルリンに拠点を置く。杉藤は社会的な交流や、日常行為の中で出会う造形的瞬間やイメージの発生について探り、さまざまなメディアで表現してきた。本展では、中東に伝わる伝統的なコーヒー占いや、主体と客体を切り替える装置として取り入れたパジャマをモチーフに、インスタレーションを展開する。武田竜真(1988年熊本県生まれ)は、2020年にドレスデン美術大学のマイスターシューラー課程を修了し、現在はアムステルダムとベルリンに拠点を置く。武田は自身の作品における「メディア」という概念を、絵画彫刻といったいわゆる古典的アナログ美術の「媒体」と捉え、共通言語としての美を探っている。本展では、中世西洋の植物を描いた静物画から着想を得た「Skin Deep Beauty」シリーズを発表する。シンゴ・ヨシダ(1974年東京都生まれ)は、2007年にパリ国立高等美術学校大学院プログラム ラ・ セーヌを修了し、現在はマルセイユとベルリンに拠点を置く。吉田は世界各地のミクロな社会文化への興味から、各地に伝わる神話や、自然に対する人間の営みやその無力さなどを主題に映像作品を制作している。本展では、友人を訪ねて出向いた、フランスとスペインの国境沿いにある小さな村に伝わる伝説をもとに制作した映像作品を中心に発表する。

また、2017年に「二国間交流事業プログラム」で来日したマーティン・エブナー(1965年オーストリア、レオーベン生まれ)、同じく2017年にリサーチ・レジデンス・プログラムで来日したステファニー・ガウス(1976年ドイツ、ウルム生まれ)、2014年にリサーチ・レジデンス・プログラムで来日したヨアヒム・フライシャー(1960年ドイツ、ヘル/アルタン生まれ)が、滞在を通じて制作した映像作品などをスクリーニングにて発表する。3名の映像作品は展示期間中に順番に上映される。

 


マーティン・エブナー、アリアン・ミュラー《Untitled (Tokyo)》2017年


ステファニー・ガウス《モデル農村の大潟村》2021年


ヨアヒム・フライシャー《Slow Light – Scanning Tokio》2014年

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