『植松奎二 みえないものへ、触れる方法 - 直観』@ 芦屋市立美術博物館


植松奎二《オマージュ フーコーの振り子》2019年 *芦屋市立美術博物館での展示風景

 

『植松奎二 みえないものへ、触れる方法 - 直観』
2021年3月13日(土)- 5月9日(日)
芦屋市立美術博物館 第1、2展示室、エントランスホール
https://ashiya-museum.jp/
開館日時:10:00-17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、5/3は開館)、5/6
企画担当:大槻晃実(芦屋市立美術博物館学芸員)

 

芦屋市立美術博物館では、1969年より現在に至るまで、ものと空間の関係性における見えない力の構造の考察を通じて、世界のあり方を探究しつづける植松奎二の個展『植松奎二 みえないものへ、触れる方法 - 直観』を開催する。

植松奎二(1947年兵庫県生まれ)は、石、木、布、鉄、ガラスなどを用いたインスタレーション作品のほか、彫刻、写真、映像、パフォーマンスなど、多岐にわたる活動により、重力、張力、引力といった見えない力の法則から、世界の構造・存在・関係をあらわにする作品を数多く発表している。75年に当時の西ドイツに渡り、翌76年には国外初個展をストックホルム近代美術館で開催。欧州各地のギャラリーや美術館で個展を開催し、88年には第43回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館の出品作家として、戸谷成雄、舟越桂とともに選出された。1986年に日本にもアトリエを構え、現在もデュッセルドルフと大阪を拠点に活動をつづける。近年は『身体と眼差しへの思考, ’70sの写真・映像から新作まで』(北九州市立美術館、2003)、『時間の庭へ 植松奎二展』(西宮市大谷記念美術館、2006)、『Invisible Force and Seeing』(マールカステン美術家協会、デュッセルドルフ、2016)のほか、国内外のギャラリーで個展を開催。東京国立近代美術館、ヒューストン美術館、テート・モダン、国立国際美術館、国立現代美術館果川館(韓国)、シンガポール・ナショナルギャラリー、英国王立彫刻家協会、京都市京セラ美術館、徳島県立近代美術館などの企画展に出品している。

 


植松奎二《摩擦のあいだ – 宇宙からの贈りもの》2021年

 

本展に際し、植松は芦屋市立美術博物館の空間と構造を1年かけて読み解き、エントランスホールや各展示室で新作・インスタレーション作品を発表する。「宇宙に触れる」「思考に触れる」「未知なるみえない重力の庭に触れる」「エネルギーに触れる」の4つのパートで構成される本展では、新作にあわせて、1970年代の写真作品も出品し、植松が制作を通じて一貫して考察してきた世界の構造・存在・関係について、思考を巡らせる場をつくりだす。また、植松の思考の世界に触れるべく、植松が過去に訪れたヨーロッパ各地の街角で撮影した写真や、日常的に書き留めてきたキーワードも紹介する。会期中には、アーティストトークや美術評論家の光田由里との対談をはじめ、ワークショプ、神戸市・西宮市の公共空間に設置された植松の彫刻作品をめぐるツアーを開催。また、植松が1970年代から2010年代に手がけた映像作品14点の上映も行なう。

 


植松奎二《見えない力 – 軸・経度・緯度》2021年


植松奎二《間 – 5つの石II》1975年 Courtesy of Gallery Nomart

 

関連イベント
アーティストトーク「みえないものへ、触れる旅」
講師:植松奎二
2021年3月20日(土・祝)14:00-16:00(予定)
会場:芦屋市立美術博物館 展示室ほか
定員:50名(予定)
※申込不要、無料(要観覧券)

おとなのためのワークショップ「言葉とものと行為に触れる楽しいワークショップ」
講師:植松奎二
2021年3月28日(日)14:00-16:00(予定)
会場:芦屋市立美術博物館 体験学習室ほか
定員:20名(要事前申込)
対象:高校生以上
※申込締切は3/14(日)、応募者多数の場合は抽選。詳細は公式ウェブサイトを参照。

対談「かつて現代美術があった−みえない言葉ともの」
講師:植松奎二 x 光田由里(美術評論家)
2021年4月11日(日)14:00-16:00(予定)
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:50名(予定)
※申込不要、無料(要観覧券)

ツアー「植松さんと一緒に 野外彫刻ピクニック +展覧会鑑賞」
講師:植松奎二
2021年4月25日(日)13:00-17:00(予定)
会場:神戸市中央区、西宮市の野外彫刻ほか、芦屋市立美術博物館
定員:30名(要事前申込)
対象:どなたでも
参加費:100円(保険代など)※鑑賞券ならびに移動に係る交通費は別途必要
※事前申込の締め切りは4月11日(日)まで。応募者多数の場合は抽選。詳細は公式ウェブサイトを参照。

上映会
2021年3月13日(土)、3月27日(土)、4月10日(土)、4月24日(土)、5月8日(土)10:00-17:00(映像作品14点をループ上映)
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:50名(予定)
※申込不要、無料(要観覧券)

 


植松奎二《Measuring – Corner》1976年 *映像作品


植松奎二《Degree – Light Performance for Heidelberg》1981年 *映像作品

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