髙畠依子『MARS』@ シュウゴアーツ


髙畠依子《MARS》2020年, acrylic, pigment, iron sand on canvas ©️ Yoriko TAKABATAKE courtesy of ShugoArts

 

髙畠依子『MARS』
2020年10月24日(土)- 11月28日(土)
シュウゴアーツ
http://shugoarts.com/
開廊時間:12:00-18:00
休廊日:日、月、祝

 

シュウゴアーツでは、織物の構造から着想した手法による絵画や、物質の現象を制作プロセスに取り込んだ絵画で知られる髙畠依⼦が、「磁力」に対する考察をもとに制作した新作を発表する個展『MARS』を開催する。

髙畠依⼦(1982年福岡県生まれ)は、東京芸術大学大学院在籍時に、「変幻自在のマテリアルである絵具と、無限の織り構造をもつキャンバス。この二つをどのように掛け合わせ、一つの絵画を作り出せるか」という考えのもと、細く絞り出した油絵具の線を用いた絵画の制作をはじめる。近年は、風や水、重力の働き、火による熱の変成作用といった物質の現象の観察を通して、絵画の未知なる特性を追求する行為を制作の基盤に据え、科学的な裏付けと具体的な手法による新たな視覚芸術を探究している。主な個展に、『project N 58:髙畠依⼦』(東京オペラシティアートギャラリー、2014)、『水浴』(シュウゴアーツ・ウィークエンドギャラリー、2016)、『泉』(シュウゴアーツ、2018)、『VENUS』(Gana Art Hannam、ソウル、2019)がる。

本展では、「磁力」に対する考察をもとに、酸化鉄から成る黒色顔料・マルスブラックと強力な磁力を制作過程に取り入れ、キャンバスに絞り出された絵具の線が磁場に接し、磁力の反発や引き合いによって形を変容する新シリーズを発表する。本シリーズは、髙畠が「火」に対する考察をもとにしたシリーズを制作した際に、焼け焦げて炭化した絵具をみて着想。従来の手法に比べ、より瞬時に素材の力を引き出し結晶化させることで強固な画面を現出させた。

 


髙畠依子《MARS》2020年, acrylic, pigment, iron sand on canvas (detail) ©️ Yoriko TAKABATAKE courtesy of ShugoArts


髙畠依子《MARS》2020年, acrylic, pigment, iron sand on canvas (detail) ©️ Yoriko TAKABATAKE courtesy of ShugoArts

 

関連情報(髙畠依子が出品予定の展覧会)
HAMAMATSU SESSIONS 2020
2020年10月31日(土)- 11月15日(日)
Hirano Art Gallery(浜松市中区元浜町166[平野美術館1F])

秋のアート展(仮)
2020年10月20日(火)- 10月31日(土)
銀座 蔦屋書店(東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6F)

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