アーティスト・イン・レジデンス2019/秋「賑々しき狭間」@ 青森公立大学 国際芸術センター青森


ミラ・リズキ・クルニア《CLINK IN THE NOISE》2018年

 

アーティスト・イン・レジデンス2019/秋
「賑々しき狭間」
2019年10月26日(土)- 12月8日(日)
青森公立大学 国際芸術センター青森
http://www.acac-aomori.jp/
開館時間:10:00-18:00
会期中無休
担当:村上綾(国際芸術センター青森学芸員)

 

国内外のアーティストを対象としたアーティスト・イン・レジデンス・プログラムを中心事業とする国際芸術センター青森(ACAC)では、ミラ・リズキ・クルニア、佐藤浩一、宇多村英恵、エルモ・フェアメイズの4名の2019年秋滞在アーティストによる成果展『賑々しき狭間』を開催する。

ミラ・リズキ・クルニア(1994年バンドン生まれ)は、音が日常のありふれた出来事や文化を通して生成されることに注目し、空間における音響、人々の関係、遊びや市販されている日用品から着想を得た制作に取り組んできた。本展においても、ACAC滞在中に街中で見つけた信号機に着想を得たサウンドインスタレーションを発表する。また、青森で募った参加者とインドネシアにいるコラボレーターをオンラインで繋いだセッション「SITUATIONAL Music」も既に2度試みており、本展会期中の12月7日にもセッションを行なう予定。身近な日用品を使い、日常的な動作から生まれる音の組み合わせにより、無意識の中にあるリズムとその賑やかさを明るみに出すようなグルーブの創出を試みる。

佐藤浩一(1990年東京都生まれ)は、庭園や園芸へとそそがれた欲望と植民地支配の歴史の関係の再検討を通じて、植物と人の交流の新たな物語をつくりだしてきた。ACAC滞在では、青森出身の植物学者、郡馬寛に関するリサーチを進める中で浮かび上がってきた「庭」のありように関心を持ち、映像作品の制作を進めている。本展会期中の11月23日には、架空の「庭」を想像させるインスタレーションを舞台に、サウンドアーティストの梅沢秀樹とのライブパフォーマンスを行なう。

 


佐藤浩一《Muntant Variations – Ficus Brutalia》2018年、展示風景『資生堂ギャラリー 第12回shiseido art egg 佐藤浩一展』撮影:加藤健)


宇多村英恵《When a line becomes a circle(線が円になるとき)》2013年

 

宇多村英恵(1980年茨城県生まれ)は、身体性に重きを置きながら、パフォーマンスや映像、インスタレーションを通じて、個人と他者が社会的立場や属性を超えて対峙できる空間の創出を目指してきた。「世界の終わりと世界の始まり」をテーマに水の循環に着目する宇多村は、ACAC滞在に青森の水源のリサーチを起点に、土地に根ざした歌や身体の動きを取り入れながら、ワークショップ参加者とともにパフォーマンスを制作してきた。本展では、同ワークショップを通じてつくられた作品を発表する。

エルモ・フェアメイズ(1982年オランダ、ティルブルフ生まれ)は、建築、デザイン、アートの領域を横断しながら、地域と再生可能な資源の生産プロセスの関係性に注目し、現代における資源の活用について新たな観点を提案している。ACAC滞在期間を通じて、森林やご神木といったものから木材となって建物や製品になり土に還るという木のサイクルに着目し、青森の人と木との関わりを幅広くリサーチし、青森ヒバを中心にプロジェクトを進めており、本展会期中も同プロジェクトを進行していく。

また、ACACではアーティスト・イン・レジデンス・プログラムと同時に、キュレーター・イン・レジデンス・プログラムを実施。現在、インドの美術家団体コージ(Khoj International Artists’ Association)の推薦を受けたキュレーター、アヌシュカ・ラジェンドランが滞在しており、青森県内を中心としたリサーチのほか、AVルームでの企画展示、青森中央高校でのワークショップに取り組んでいる。

 


エルモ・フェアメイズ《Grounded, Soundmirror》2018年 Photo: Elmo Vermijs

 

関連イベント(※打ち消し線は、会期前に終了)
ミラ・リズキ・クルニア ワークショップとパフォーマンス「SITUATIONAL Music」
2019年9月28日(土)14:30-16:30(ワークショップとパフォーマンス)
10月6日(日)14:15-14:45(パフォーマンス)
12月7日(日)14:30-15:00(パフォーマンス)
会場:ACAC展示棟(9/28、12/7)
青森公立大学 交流ホール(10/6)
定員:10名(要事前申込)

宇多村英恵 ワークショップ「世界の終わりと世界の始まりー自然の/とのパフォーマンス」
2019年10月12日(土)、10月13日(日)、10月19日(土)14:30-17:30
会場:ACAC展示棟内外
定員:10名(要事前申込)

オープニング・アーティスト・トーク
2019年10月26日(土)14:30-16:00
会場:ACAC展示棟ギャラリー
※申込不要

エルモ・フェアメイズ トーク「Stage of Wood」
2019年11月23日(土・祝)13:00-14:30
会場:ACAC展示棟

佐藤浩一×梅沢英樹 ライブパフォーマンス
2019年11月23日(土・祝)15:00-15:30
会場:ACAC展示棟 ギャラリー
※申込不要

宇多村英恵 トーク
2019年12月8日(日)14:30-16:00
会場:ACAC展示棟
※申込不要

その他の関連イベントは公式ウェブサイトを参照

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