Taiji Matsue ATH 12319 (2018) Courtesy of the artist, TARO NASU ©TAIJI MATSUE
松江泰治 地名事典｜gazetteer
2018年12月8日（土）-2019年2月24日（日）
広島市現代美術館
https://www.hiroshima-moca.jp/
開館時間：10:00-17:00 入場は閉館30分前まで
休館日：月（ただし、12/24、1/14、2/11は開館）、12/25、年末年始（12/27-1/1）、1/15、2/12
展覧会特設URL：https://www.hiroshima-moca.jp/taiji_matsue/
展覧会担当：角奈緒子（広島市現代美術館学芸員）
広島市現代美術館では、地名や都市コードを付した、世界各地で撮影した「地表」の写真作品が広く知られる松江泰治の制作活動を体系的に紹介する初の回顧展『地名事典｜gazetteer』を開催する。
松江泰治（1963年東京都生まれ）は、構図に地平線を含めない、被写体に影が生じない順光で実行するといったルールを自らに課すことで、一貫して、平面性という写真の性質を追求してきた。一方、撮影機材や現像方法など、テクノロジーの進歩とともに絶えず変化する新技術を積極的に取り入れながら、新しい写真の探求も継続している。東京大学理学部地理学科在籍時は、大型電子計算機を使って人工衛星（LANDSAT）から送られる地球の画像処理に没頭しつつ、毎日の撮影を自身に課す。1996年に東川賞新人作家賞を受賞し、2002年には「gazetteer」シリーズを収録した写真集『Hysteric 松江泰治』（ヒステリックグラマー、2001）で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞。2006年にはヴァンジ彫刻庭園美術館で個展『JP-22』を開催。2011年には『アーティスト・ファイル2011－現代の作家たち』（国立新美術館）に参加するなど、国内外の多数の展覧会で作品を発表している。そのほか、大和ラヂヱーター製作所から、『gezetteer』（2005）、『CC』（2005）、『JP-22』（2006）、赤々舎から『cell』（2008）など、精力的に写真集を発表し、2012年に第28回東川賞国内作家賞を受賞。翌2013年には写真集『jp0205』（青幻舎）で第25回「写真の会」賞を受賞。2017年には松江が1983年に軍艦島の廃墟を撮影した未発表作品をフィルム原板からデジタルデータ化してまとめた写真集『Hashima』（月曜社）を発表している。
Taiji Matsue Hashima 1983 107 (2017 ) Courtesy of the artist, TARO NASU ©TAIJI MATSUE
Taiji Matsue PUQ 141133 (2015) Courtesy of the artist, TARO NASU ©TAIJI MATSUE
本展は、80年代の「Hashima 1983」や「TRANSIT」といった初期作品から、本展タイトルと同名の松江の代表的なシリーズ「gazetteer」、カラーフィルムのデータ化を導入し、デジタルカラー制作に着手した「JP-」、世界の墓地にフォーカスしたシリーズ「LIM」、そして、大判カメラの同行を打ち切り、これまでの大判カメラとフィルムに代わる制作として、新たに挑戦しているデジタル合成による超高精細な大型作品「pan」まで、初の回顧展にふさわしい充実した内容となる。
会期中には、これまでに松江の写真集に寄稿、写真分離派での活動を共にしてきた清水穣や、松江が徹底的に写真と向き合うきっかけとなった森山大道との対談を行なうほか、松江自身によるスペシャル・ギャラリートークなども開催する。また、東京・馬喰町のTARO NASUでは、松江泰治の個展『gazetteer』（11月24日-12月22日）、広島・中区のGallery – SIGN Hiroshimaでも、個展『JP-34』（12月8日-2019年1月14日）をそれぞれ開催する。
Taiji Matsue JP-34 02 (2015) Courtesy of the artist, TARO NASU ©TAIJI MATSUE
Taiji Matsue CHI 0254 (2002) Courtesy of the artist, TARO NASU ©TAIJI MATSUE
関連イベント
対談１「本質を究める道」
講師：松江泰治、清水穣（写真評論家）
2018年12月8日（土）14:00-16:00
会場：広島市現代美術館地下１階ミュージアムスタジオ
定員：120名
※要展覧会チケット（半券可）
※当日10:00より受付にて整理券配布
対談２「表層を彷徨う旅」
講師：松江泰治、森山大道（写真家）
2019年1月14日（月・祝）14:00-16:00
会場：広島市現代美術館地下１階ミュージアムスタジオ
定員：120名
※要展覧会チケット（半券可）
※当日10:00より受付にて整理券配布
作家によるスペシャル・ギャラリートーク
講師：松江泰治
聞き手：角奈緒子（広島市現代美術館学芸員）
2019年2月9日（土）14:00-15:30
※要展覧会チケット、事前申込不要
学芸員によるギャラリートーク
2018年12月9日（日）、2019年1月26日（土）いずれも14:00-15:00
※要展覧会チケット、事前申込不要
同時開催
松江泰治『gazetteer』
2018年11月24日（土）-12月22日（土）
TARO NASU
http://www.taronasugallery.com/
松江泰治『JP-34』
2018年12月8日（土）-2019年1月14日（日）
Gallery – SIGN Hiroshima
http://sign-tokyo.net/
同時開催
コレクション展 2018-Ⅲコレクション・ハイライト＋特集「顔のような」
2018年11月3日（土・祝）-2019年2月3日（日）
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/collection2018-3/
特別展示 フィリップ・キングとアンソニー・カロ
2018年11月17日（土）-2019年2月3日（日）
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/phillipking201811/
ビデオアートプログラムA「世界に開かれた映像という窓」
第63回：マルタ・クシェシュラク
2018年12月4日（火）-2019年3月31日（日）
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/video63/