藤村龍至展 ちのかたち--建築思考のプロトタイプとその応用 @ TOTOギャラリー・間


「OM TERRACE」©太田拓実

 

藤村龍至展 ちのかたち--建築思考のプロトタイプとその応用
2018年7月31日(火)-9月30日(日)
TOTOギャラリー・間
https://jp.toto.com/gallerma
開館時間:11:00-18:00
休館日:月、8/11-8/15(夏期休暇)

 

TOTOギャラリー・間では、単純な形状を出発点とし、細かな与条件をひとつひとつ反映しながら、多数の模型で比較・検討を重ねていく独自の設計手法「超線形設計プロセス」を展開してきた建築家、藤村龍至の個展『藤村龍至展 ちのかたち--建築思考のプロトタイプとその応用』を開催する。

藤村龍至(1976年東京都生まれ)は、上述した設計手法「超線形設計プロセス」に加え、評論活動や教育活動、近年では市民を巻き込み、現代に即した開かれた建築のあり方を模索している。そこには「より多くの情報や意見を取り入れ集合的な知を形成することで最適な解を導き出し、社会のさまざまな課題に応えることができるのではないか」という藤村の一貫した理念を窺うことができる。東京工業大学大学院在学中の2005年に藤村龍至建築設計事務所(現RFA)を設立。2008年に同大学院博士課程単位取得退学。2010年より東洋大学専任講師、2016年より東京藝術大学准教授を務める。主な建築に、福岡県小郡市の「すばる保育園」(2018)、埼玉県鶴ヶ島市の「つるがしま中央交流センター」(2018)、大宮駅東口駅前の公共施設「OM TERRACE」がある。また、公共施設の老朽化と財政問題を背景とした住民参加型のシティマネジメントや、ニュータウンの活性化、中心市街地再開発などのデザインコーディネーターとして公共プロジェクトにも数多く携わっている。主な著書に、『批判的工学主義の建築』(NTT出版、2014)、『プロトタイピング-模型とつぶやき』(LIXIL出版、2014)がある。

本展において、藤村は建築を知識と形態の創造的な関係=「ちのかたち」として捉え、ときに機械による計算を伴い、設計作業をより多くの人でよりよい解をめざす集合的な知をつくる方法論へと発展させることで、建築を社会のさまざまな課題解決に向けた創造的な知のツールとして再定義することを試みる。上述の「OM TERRACE」をはじめ、各プロジェクトで実際に使用した300余りの模型群や、数千にもおよぶ画像をAI(人工知能)に学習させデザインした椅子、施工風景を含むタイムラプス映像などを通じて、藤村の建築に対する理念と実践を紹介する。

 

関連企画
藤村龍至講演会「ちのかたち」
2018年8月9日(木)18:30-20:30(開場17:30)
会場:イイノホール(東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビルディング4F)
500名(事前申込制)、無料 ※既に申込受付終了。
https://jp.toto.com/gallerma/ex180731/sympsm.htm

 


「すばる保育園」©太田拓実


©Gottingham


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