『ゴードン・マッタ=クラーク展』@ 東京国立近代美術館


「スプリッティング」1974年 ゴードン・マッタ=クラーク財団&デイヴィッド・ツヴィルナー(ニューヨーク)蔵
© The Estate of Gordon Matta-Clark; Courtesy The Estate of Gordon Matta-Clark and David Zwirner, New York/London/Hong Kong.

 

『ゴードン・マッタ=クラーク展』
2018年6月19日(火)-9月17日(月・祝)
東京国立近代美術館 企画展ギャラリー
http://www.momat.go.jp/
開館時間:10:00-17:00(金、土は21:00まで)入館は閉館30分前まで
休館日:月(7/16、9/17は開館)、7/17

キュレーター:三輪健仁(東京国立近代美術館 主任研究員)

 

東京国立近代美術館では、1960年代後半から70年代にかけてニューヨークを拠点に活動し、1978年に35歳で夭折し、没後40年となる今日もなお、アートのみならず多領域に影響を及ぼしているアーティスト、ゴードン・マッタ=クラークのアジア初の回顧展を開催する。

ゴードン・マッタ=クラーク(1943年ニューヨーク)は、ともに画家のロベルト・マッタ、アン・クラークの間に双子の兄セバスチャンとともに生まれ、両親が離別したのち、母、兄とともにニューヨーク、チリ、ヨーロッパ各地で幼少期を過ごす。コーネル大学で建築、ソルボンヌ大学で文学を学び、1969年にニューヨークに戻ると、食べ物や料理をテーマにパフォーマンスなどの作品を発表。1971年に友人のアーティストらと共同でレストラン「フード」を設立。以来、建物の一部を切り取る「ビルディング・カット」シリーズや「グラフィティ・フォトグリフス」など精力的な活動を展開し、1977年にはドクメンタ6に参加し、工場の煙突を利用したインスタレーション「ヤコブの梯子」を発表した。1978年、膵臓癌のために死去。死後もなお、その影響力は留まることはなく、昨年もポルトガル、ドイツ、アメリカ合衆国で個展が開かれ、2018年も本展のほかフランスで、2019年もエストニアでの個展開催が予定されている。

 


「スプリッティング:四つの角」1974年 サンフランシスコ近代美術館蔵
San Francisco Museum of Modern Art, Purchase through a gift of Phyllis C. Wattis, The Art Supporting Foundation, the Shirley Ross Davis Fund, and the Accessions Committee Fund: gift of Mimi and Peter Haas, Niko and Steve Mayer, Christine and Michael Murra; Photo: Ben Blackwell; Courtesy the San Francisco Museum of Modern Art.


「グラフィティ:ソウル・パワー」1973年 ゴードン・マッタ=クラーク財団&デイヴィッド・ツヴィルナー(ニューヨーク)蔵
© The Estate of Gordon Matta-Clark; Courtesy The Estate of Gordon Matta-Clark and David Zwirner, New York/London/Hong Kong.

 

マッタ=クラークの作品の多くは、個人蔵あるいはメトロポリタン美術館、ニューヨーク近代美術館、ポンピドゥー・センターといった欧米の著名な美術館に所蔵されているため、これまでアジアではまとまった形で紹介される機会がなかったが、本展は、ゴードン・マッタ=クラーク財団とニューヨークのギャラリー、デイヴィッド・ツヴィルナーの企画協力を得て、彫刻、映像、写真、ドローイング、関連資料など約200点を通じて、活動期間約10年間に展開されたマッタ=クラークの多面的な活動を紹介する。

本展では、マッタ=クラークにとって重要な意味を持った「住まい」「ストリート」「港」「市場」「ミュージアム」の5つの「場所」に焦点を合わせて作品を紹介するとともに、1970年代のニューヨークの文化的、社会的背景を示す資料や、現在の東京に関わる資料を組み込むことで、マッタ=クラークの実践の今日的意味を提示していく。

 


レストラン「フード」の前で、ゴードン・マッタ=クラーク、キャロル・グッデン、ティナ・ジルアール 1971年 個人蔵 Photo: Richard Landry
© The Estate of Gordon Matta-Clark; Courtesy The Estate of Gordon Matta-Clark and David Zwirner, New York/London/Hong Kong.


「ニューヨーク近代美術館のためのプロポーザルNo.4」1978年 ゴードン・マッタ=クラーク財団&デイヴィッド・ツヴィルナー(ニューヨーク)蔵
© The Estate of Gordon Matta-Clark; Courtesy The Estate of Gordon Matta-Clark and David Zwirner, New York/London/Hong Kong.

 

関連イベント
ギャラリートーク
三輪健仁(東京国立近代美術館主任研究員、本展企画担当)
第1回:6月23日(土)16:00-
第2回:6月30日(土)16:00-
第3回:7月7日(土)16:00-
第4回:7月21日(土)16:00-
第5回:7月28日(土)16:00-
第6回:8月11日(土)16:00- ※ゲスト平野千枝子
第7回:8月18日(土)16:00-
第8回:9月1日(土)16:00-
第9回:9月8日 (土)16:00-
会場:東京国立近代美術館企画展ギャラリー会場内
※申込不要・参加無料・要観覧券
※ゲスト予定|平野千枝子(山梨大学、本展共同キュレーター)、小林恵吾(早稲田大学、本展の会場構成を担当)、森大志郎(デザイナー、本展カタログのデザインを担当)ほか

※そのほか、詳細決まり次第、公式ウェブサイトに掲載。

 

 


同時開催
瀧口修造と彼が見つめた作家たち-コレクションを中心とした小企画
2018年6月19日(火)-9月24日(月・祝)
東京国立近代美術館 ギャラリー4

MOMATコレクション
2018年6月5日(火)-9月24日(月・祝)
東京国立近代美術館 所蔵品ギャラリー

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