
Courtesy the artist, Lehmann Maupin, New York, Hong Kong and Seoul and Victoria Miro, London/Venice
『スゥ・ドーホー : Passage / s パサージュ』
2018年6月2日(土)-10月14日(日)
十和田市現代美術館
http://towadaartcenter.com/
開館時間:9:00-17:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(月曜が祝日の場合は翌日。ただし8/6、8/13は開館)
キュレーター:金澤韻(インディペンデント・キュレーター/十和田市現代美術館学芸統括)
南條史生(森美術館館長)
開館10周年を迎える十和田市現代美術館では、家、物理的な空間、移動、そして記憶といったテーマについて考え、ドローイング、映像、彫刻などさまざまな素材に取り組み、半透明の布を使った大規模な彫刻作品で知られるアーティスト、スゥ・ドーホーの個展『スゥ・ドーホー : Passage / s パサージュ』を開催する。
スゥ・ドーホーは1962年ソウル生まれ。ソウル大学校を卒業したのちにアメリカ合衆国へと渡り、ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで絵画、イェール・ユニバーシティ・スクール・オブ・アートで彫刻を学ぶ。現在はロンドン、ニューヨーク、ソウルを拠点に活動している。自身が生活したニューヨークのアパートやソウルの実家など、家や家の中のアイテムを実物大で象った彫刻や没入感のあるインスタレーションは、スゥが体験してきた異なる文化間を移動する際に浮かび上がる感覚を基にしている。
1990年前後より作品の発表をはじめ、2001年に第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ韓国館の代表を務める。以来、世界各地の数多くの展覧会や国際展に参加し、2012年にはソウルのリウム・サムソン美術館で大規模な個展を開催。同年、広島市現代美術館で『in between』、金沢21世紀美術館で『パーフェクト・ホーム』とそれぞれ内容の異なる個展を連続で開催。2014年にはアメリカ合衆国の複数の美術館で巡回展を実現。現在、スミソニアン・アメリカ美術館(2018、ワシントンD.C)で個展『Almost Home』を開催しているほか、貝島桃代がキュレーターを務める第16回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館展示にも出品している。
本展では、半透明の布を使った代表的なシリーズ「ファブリック・アーキテクチャー」から最新作を3点のほか、拠点を置く3都市を移動する過程でとらえた映像作品「My Home/s and Passage/s = Towada Version」を発表する。スゥの作品は、いくつかの場所とその文化を経験するときに見えてくるものを通して、人間性やアイデンティティとは何かという、根本的な問いを観客に投げかける。また、これらの作品群が、個人と集団の関係性を探るというテーマを持つ十和田市現代美術館の常設展示作品「コーズ・アンド・エフェクト」(2008)と共鳴しあい、観客に新たなイメージを想起させるだろう。

Courtesy the Artist and Lehmann Maupin Gallery, New York and Hong Kong

Courtesy the artist, Lehmann Maupin, New York, Hong Kong and Seoul and Victoria Miro, London/Venice
関連イベント
オープニングトーク
2018年6月2日(土)10:00-10:30
会場:十和田市現代美術館 企画展示室
料金:無料 ※要企画展チケット
キュレータートーク
本展覧会キュレーターの金澤韻による解説
2018年10月14日(日)13:00-14:00
会場:十和田市現代美術館 市民活動スペース
料金:無料 ※要企画展チケット
※日時、内容等は変更となる場合あり。最新情報は公式ウェブサイトにて。

Courtesy the artist, Lehmann Maupin, New York, Hong Kong and Seoul and Victoria Miro, London/Venice Photo by Taegsu Jeon

Courtesy the Artist and Victoria Miro, London and Venice