サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2020


Amina Kaskar, Sumayya Vally and Sarah de Villiers of Counterspace. Photographed by Justice Mukheli in Johannesburg, 2020. © Counterspace

 

ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーの2020年の夏季限定パビリオンの設計者に、ヨハネスブルグを拠点にスマヤ・ヴァリー、アミナ・カスカル、サラ・デヴィリアスが共同主宰するカウンタースペースが選出された。ヴァリー、カスカル、デヴィリアスは皆1990年生まれで、サーペンタイン・パビリオン史上最年少での抜擢となる。

ヴァリー、カスカル、デヴィリアスの3人の女性が2015年に設立したカウンタースペースは、リサーチや学際的なアートプロジェクトを起点に、建築プロジェクト、地域社会との協働、展示設計、都市計画、都市デザインなどを通じて、包摂、他者性、未来を探究している。活動拠点のヨハネスブルグという都市から着想を得た試みは、国家規模の事業、南アフリカ国内の建築家、大学など大小さまざまな機関と連携しながら、ヨハネスブルグおよびアフリカ大陸の設計表現の発展に貢献している。革新的な技術と伝統的な技術の両者を活用するカウンタースペースがこの夏のサーペンタイン・パビリオンのために考案したプランは、ロンドン市内の移民コミュニティやその他の周辺的なコミュニティに関連のある既存の空間をケンジントンズガーデン内のパビリオンに取り入れると同時に、ロンドン市内各所へとパブリックプログラムを拡張するもの。サーペンタイン・パビリオンが20周年を迎えるにあたり、これまで以上に対話と新しいアイディアに重点を置いた空間の創造を目指す。サーペンタイン・パビリオンの公開は6月11日から10月11日まで。

一方、50周年を迎えるサーペンタインは、パビリオン公開中の夏のプログラムとして、「気候危機」に対する提案をアーティスト、音楽家、建築家、詩人、映像作家、科学者、思想家、デザイナーらが提案する『Back to Earth』を開催する。

 

サーペンタイン・ギャラリーhttps://www.serpentinegalleries.org/

 


Serpentine Pavilion 2020 designed by Counterspace, Design Render, Exterior View © Counterspace


Serpentine Pavilion 2020 designed by Counterspace, Design Render, Interior View © Counterspace

 


 

過去のパビリオン設計
2019|石上純也
2018|フリーダ・エスコベド
2017|ディエベド・フランシス・ケレ
2016|ビャルケ・インゲルス
2015|セルガスカーノ
2014|スミルハン・ラディック
2013|藤本壮介
2012|ヘルツォーク&ド・ムーロン、艾未未
2011|ピーター・ズントー
2010|ジャン・ヌーヴェル
2009|SANAA
2008|フランク・ゲーリー
2007|オラファー・エリアソン、シェティル・トールセン
2006|レム・コールハース(+セシル・バルモンド、アラップ)
2005|アルヴァロ・シザ(+セシル・バルモンド、アラップ)
2004|MVRDV(+アラップ)※実現せず
2003|オスカー・ニーマイヤー
2002|伊東豊雄(+セシル・バルモンド、アラップ)
2001|ダニエル・リベスキンド(+アラップ)
2000|ザハ・ハディド

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