レポート:「中園町ミートアップvol.11:やすお」

▼「中園町ミートアップvol.11:やすお」終了!
7月26日(火)に、YCAMと市民が協働するアートプロジェクト「meet the artist 2022」の一環として、ゲストと参加者がディスカッションをおこなうイベント「中園町ミートアップvol.10:やすお」を開催し、終了しました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
撮影:谷康弘
やすおさんは山口市野田にある古着を中心としたセレクトショップLOCUS(ローカス)の店主をしています。やすおさんは海外で古着などの買付けを行い販売するほか、同店に併設されるLOCUS SPACEで展示やライブなどのイベントを企画・運営しています。
まず冒頭では、やすおさんの自己紹介も兼ねて、LOCUSの設立経緯やLOCUSでの日常を数多くの写真を交えながら紹介。やすおさんは、高校卒業と同時に県内の大手化学メーカーの物流部門に就職。そして、同時期に山口市内の古着屋て手伝い始めるかたわら、ライブイベントの企画・運営を手がけ始めます。その後、古着屋を営む目標を掲げたやすおさんは、その実現に向けて、大工、配送、電気工事、工場勤務などの経験を積み、2020年にLOCUSをオープンさせました。参加者たちは、これまでにやすおさん自身が積んださまざまな経験が現在の糧になっていることや、その真摯な気持ちにひたすら感嘆しながら聞き入っていました。
撮影:谷康弘
その後、経営の実態や逸話が語られていく過程で、参加者から、古着屋を始めた動機や買付の流れなど、お店の運営についての率直な質問や、近年の古着ブームや地域別の流行の特性などについてなど、多岐に渡る質問が相次ぎました。その中の「売ることの魅力は?」という質問に対し、やすおさんは、扱う服は自分の表現であり、購入者が価値を見出し喜んでくれることへの嬉しさを語りました。そのうえで、「買うことと売ることは密接。人との繋がりが面白いと思うから場を作った」と付け加えました。
そして、その話題を機に緩やかにディスカッションへと移行。参加者の何人かは、LOCUSで展示やライブなどのイベントをしたことがある人たちです。「とにかくやりやすかった」と口を揃えて言い、それに対して「なぜやりやすかったのだろう?」と別の参加者が問いかけます。
そして、LOCUSがどういった場所であるかを参加者たちは考え、敷居の低さや、圧倒的な自由度などが挙げられました。ショップの常連である別の参加者は、購入目的以外にも、やすおさんと話をするのを楽しみに差し入れ持参でお店を訪れる人の多さを挙げ、LOCUSはやすおさんの人柄や経験もさることながら、本イベントで何度となく繰り返された「人との繋がりをつくたい」という、やすおさんの信条から生まれたものであり、つまりそれは、LOCUS=やすおさんなのだと続けました。
このように議論はLOCUSの存在について深く集約されていきましたが、その後も、店主の顔が見える店の良さやそこから生まれる文化についてなど、話題は多岐に渡り盛り上がりを見せました。
最後に感想として、「意味を持って行動していたから、全然話すことができた」とやすおさんは結びました。
撮影:谷康弘
「meet the artist 2022」では、8月9日にも「中園町ミートアップvol.13:柴田寿美子」など、さまざまなイベントを準備中です。詳細は随時YCAMのウェブサイトでお知らせします。ぜひチェックしてみてください。また、プロジェクトメンバーも募集中です。お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

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