レポート:「木村大作+金澤誠トークイベント」

6月19日に、特集上映「監督・キャメラマン 木村大作特集」に関連し、木村の初監督作『劔岳 点の紀』上映後に木村監督と映画ライターの金澤誠によるトークイベントを開催しました。ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。

撮影:谷康弘

本作は、国防のために日本地の完成を急ぐ陸軍の命を受け、命がけで前人未踏の難峰・劔岳(つるぎたけ)に挑んだ男たちの真実の物語です。トークイベントでは、木村監督が自身の生涯をかけて作った本作へかける思いや、上映に至るまでのエピソードから語られました。そして、キャストや現場での撮影についての話へと広がっていきます。雪山での撮影エピソードから、撮影が過酷だったのは、登頂シーンだけではないことに気付かされます。そして、山頂まで辿り着く為に不可欠だった測量隊同士の仲間意識が、撮影チーム全体にも灯り続けていたことが伺えました。「クランクアップの喜びは剱岳が一番大きかった」とその過酷さを語った木村監督ですが、現在、再来年に公開することを目指して、新作の企画を作成中だそうです。イベントの最後には質疑応答の時間が設けられ、盛大な拍手に包まれながらイベントは終了。スタジオCのロビーでは、登壇されたお二人の著書の販売やサイン会、さらには木村監督からお借りした、実際に使われた撮影台本(『劔岳 点の紀』『散り椿』『春を背負って』)の展示が行われ、木村監督の映画人生を堪能できる大変貴重な機会となりました。

撮影:谷康弘

特集上映「監督・キャメラマン 木村大作特集」は6月26日まで上映しています。24日と26日に上映する『火宅の人』は日本初のデジタルリマスター上映になります。この機会にぜひご覧ください。

また、YCAMシネマではひきつづき、さまざまなイベントの関連上映や特集上映に関連したトークイベントを開催していきます。詳細はYCAMのウェブサイトやYCAMシネマの上映スケジュールをご参照ください。

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