レポート:「中園町ミートアップvol.1:山出淳也」

5月9日(月)に、YCAMが市民と協働しながら実施するアートプロジェクト「meet the artist 2022」の一環として、BEPPU PROJECTファウンダー、Yamaide Art Officeの山出淳也をゲストに迎えたディスカッションイベント「中園町ミートアップvol.1:山出淳也」を開催し、終了しました。

撮影:廣田祐也

本イベントでは、山出が設立したBEPPU PROJECTを例にとりながら、地方都市でのアートプロジェクトの運営方法や課題などについて、参加者とともに議論を深めていきました。
まず、山出が準備したスライドを元にプレゼンテーションが始まりました。そこには、別府の観光データの分析をもとにしたBEPPU PROJECT設立当初のテーマや課題についての話や、これまで手がけてきたアートプロジェクトや観光事業、人材育成、マーケティングなど、BEPPU PROJECTがこれまでの幅広い活動や経験から培ってきた運営や哲学についてが細やかに分かりやすく、克明に記されてされていました。毎年開催されている別府の町を舞台に住民の皆さんを中心に繰り広げられている文化祭「ベップ・アート・マンス」で、最初は恥ずかしがっていた人たちが、年々楽しそうに堂々とパフォーマンスをするようになっていった話や、定例で行われる参加者同士の会合などで、横のコミュニティが広がり、出し物の違う参加者同士がアイデアを出し合って、大成功を納め、そこから起業した話など興味深いものばかりでした。
ほかにも、国東半島アートプロジェクトでイギリスの彫刻家、アントニオ・ゴームリーの彫刻を山の頂に設置した際の逸話、in BEPPUでの服飾デザイナー、廣川玉枝のプロジェクトの話など参加者が興味深そうに、時に感嘆の声を上げながら聞き入っていました。

撮影:廣田祐也

そして、山出のプレゼンの熱量に呼応するように参加者から熱い質問が飛び交うディスカッションが始まります。その内容は、人材育成や観光事業、補助金、各団体との調整についてなど、参加者の興味に沿ってその内容は多岐に渡るものの、これまでの経験を元に所感を交えながら、参加者の質問に真摯に答え議論を重ねていきました。その熱量あるディスカッションの時間は止まることなく、予定時間を大幅に超えましたが、参加者の皆さんにとってとても有意義な時間となったようでした。

「meet the artist 2022」では次回の「中園町ミートアップvol.2」をはじめ、さまざまなイベントを準備中です。詳細は随時、YCAMのウェブサイトでお知らせしますので、そちらをチェックしてみてください。
また、プロジェクトメンバーについては随時募集していますので、YCAMのウェブサイトのお問い合わせフォームからご連絡ください。近日、本プロジェクトの説明会もインターネット配信で行いますので、ご興味のある方はそちらもぜひご覧ください。

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