「クリクラボ―移動する教室」を開催します

9月18日からインドネシアのジャカルタを拠点に活動するアーティスト・コレクティブ、セラム(Serrum)による展覧会「クリクラボ―移動する教室」を開催することになりました。

セラムがアジア・アート・ビエンナーレ 2017 で実施した「知識のマーケット」の様子
写真提供:国立台湾美術館

セラムは、アーティストやデザイナー、キュレーターなどで構成され、メンバーの多くが美術教師としての教育を受けてきました。彼らは社会や政治、都市、教育といった問題に多様なアプローチで取り組んでおり、国内外の様々な展覧会やアートフェスティバルで発表をおこなっています。教育については、主にアートと教育制度の関係に焦点を当て、過去・現在・未来の教育制度を思索するとともに、教育における「学び」の概念や、教師と生徒の役割に疑問を投げかける活動で知られています。

アーティスト・コレクティブのセラム(Serrum) 写真提供:セラム

本展では、地域コミュニティとともに学びの新しい形を問い続ける彼らの作品や活動を紹介します。本展のタイトルにある「クリクラボ(Kurikulab)」とは、インドネシア語で「カリキュラム」を意味する「Kurikulum」と、英語で「実験室」を意味する「Laboratory」を組み合わせた造語で、これは教育に対する彼らの実験的な姿勢を示しています。

本展は、イベントなどの形式で展開する、セラムの3つの作品「クリクラボ」「理想の学校」「知識のマーケット」で構成されます。これらはいずれも人々との対話を促すもので、様々なトピックや形式で展開します。来場者はこうしたイベントに参加できるほか、会場に展示されたイベントの記録から他者の意見に触れたり、自身の意見をそこに残したりすることもできます。ほかにも会場には、来場者がお茶を飲みながら会話できる空間もあり、展覧会全体の体験を通じて、多様な価値観や知恵が蓄積されるようになっています。

ジャカルタでの「知識のマーケット」の様子(2017年) 写真提供:セラム

展覧会の会期は12月19日まで。入場は無料です。会期中にはギャラリーツアーをはじめとする様々な関連イベントも開催します。

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