「栃木における南画の潮流―文晁から魯牛まで」中期展示が開始

本日からパートナーブースで、展覧会やイベント情報をお知らせすることになりました。

皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

栃木県立美術館では企画展「栃木における南画の潮流―文晁から魯牛まで」を開催しております。 本日2月9日より中期展示が始まり、2月28日までの間ご覧いただけます。

本展では、幕末期の谷文晁を中心とする栃木県出身の高久靄厓らによる「関東南画」に始まり、次代の田﨑草雲、その高弟小室翠雲らの「南画」継承を経て、栃木県所縁の南画家たちがどのように自らの「南画風」を展開させていったのかを162点の作品により概観します。

 

中期展示(2月9日~2月28日)の見どころ

展覧会タイトルの副題に「文晁から魯牛まで」とあるように、展示は谷文晁の作品群から始まります。前期展示では《山水図屏風》(栃木県立博物館蔵)が堂々と並んでいましたが、中期より《富嶽図》(上野記念館蔵)と《那須眺望図》、《赤壁図》(栃木県立美術館蔵)が並びます。

 

谷文晁は松平定信の文化政策で全国の古文化財調査で作品を写したほか、中国・朝鮮・琉球など幅広い絵画研究をしました。《那須眺望図》は寛政11(1799)年に定信のいる白河から江戸への帰路、那須を通過したときの眺望。画面右上には定信による賛が書かれています。《富嶽図》は富士を愛した文晁が描いた富士図のひとつ。同じ展示室には、現在の益子町出身の小泉斐(あやる)による《富嶽全図巻》も展示されているので、見比べてみてください。

中期のみ展示される目玉作品は、田﨑草雲による《松島図屏風》(栃木県立博物館蔵)。現在ボストン美術館所蔵の尾形光琳《松島図屛風》との関連が示唆される、非常に装飾的で美しい作品です。

前期展示で大変な人気だった石川寒巌《子牛》は、中期も引き続き展示しております、こちらでは西洋的な写実描写と日本的な装飾性の融合が見られます。今年の干支は牛ということで、ぜひ子牛にも会いにお越しください。

 

前期展示バーチャルツアー

前期展示は緊急事態宣言の発令により、多くの皆様にはご来館が困難な状況でした。前期をお見逃しの方は、バーチャルツアーで少し展示の様子をご覧いただけますので、あわせてお楽しみください。

 

「栃木における南画の潮流―文晁から魯牛まで」

  • 1月16日(土)~3月21日(日)午前9時30分-午後5時(最終入館は午後4時30分まで)
  • 一般900(800)円、大高生600(500)円、中学生以下無料、()内は20名以上の団体料金
  • 前期展示:1月16日(土)~2月7日(日)
  • 中期展示:2月9日(火)~2月28日(日)
  • 後期展示:3月2日(火)~3月21日(日)
  • ※2月中は感染症対策のため企画展関連イベントは全て中止となっています。
  • お問合せ 電話028-621-3566
  • 公式HP http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/

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