

美術家 武内優記(1985-)は、大学で彫刻を学んだことをきっかけに、ものごとが生まれるプロセスやそれらを構成する物質や素材について思索しています。「私たちの身体は、星屑でできている」とは、アメリカの天文学者 カール・セーガン(1934-1996)が、宇宙誕生から天体の形成に至る過程で多くの元素が生まれたことを比喩的に表現したものです。彼の言葉を起点に、武内は「様々な素材から生まれる作品は、星屑の“形象”と言え、人類が発見してきた知の“継承”は、人間の切実な営みである。」と捉え、多様な方法で造形のアプローチを続けてきました。
本展では、宇宙空間で衝突する天体から着想を得て制作された《Knead without touching by hand(Sikhote Alin Meteorite)》(2014-)を展示します。彫刻を作るための装置とアクションからなる作品は、10年以上にわたりアップデートが続けられてきました。今回は初めて、宇宙空間をイメージした暗室での展示を試み、広大な宇宙における造形の軌跡を体感いただきます。また、元素をモチーフにした100を超えるモニュメントを展示し、全ての生命と物質の誕生に思いをめぐらせます。
期間:令和7年10月18日(土)~令和7年12月7日(日)
場所:高松市塩江美術館企画展示室
時間:午前9時~午後5時(入室は午後4時30分まで)
観覧料:一般300円、大学生150円(常設展観覧料含む/団体は20名以上2割引)
高校生以下及び65歳以上の方、身体障害者手帳等の所持者、高松市キャンパスメンバーズ制度加盟大学等の学生は無料
休館日:月曜日(11月3日(月・祝)、24日(月・振休)は開館、11月4日(火)、25日(火)は休館。)
主催:高松市塩江美術館