特別展「ハリー・ポッターと魔法の歴史」

ジム・ケイ《『ハリー・ポッターと賢者の石』の9と3/4番線の習作》 ブルームズベリー社蔵
©Bloomsbury Publishing Plc 2015

開催概要

展覧会名:ハリー・ポッターと魔法の歴史

会期:2021年9月11日(土)-11月7日(日)

開館時間:午前10時-午後6時(入場は閉館の30分前まで)

休館日:月曜日(ただし9月20日〔月・祝〕は開館、翌21日〔火〕は休館)

観覧料金:一般2,000円(1,800円)/大学生1,500円(1,300円)/70歳以上1,000円(1,000円)/障がいのある方〈一般〉500円/障がいのある方〈大学生〉350円

()内は前売日時指定券料金

日時指定制です。詳細は当館Webサイトにてご確認ください。

前売日時指定券をローソンチケットにて販売。

展覧会についてのお問い合わせ TEL078-262-1011

一般以外の料金でご利用される方は証明書を当日ご提示ください。

障がいのある方1名につき、介護の方1名無料です。

コレクション展は別途観覧料が必要です(本展と合わせて観覧される場合は割引があります)。

団体鑑賞をご希望の場合は事前にご連絡ください。

会場:兵庫県立美術館 企画展示室

主催:兵庫県立美術館、大英図書館、読売新聞社、読売テレビ

協賛;公益財団法人伊藤文化財団、きんでん、清水建設、大和ハウス工業、パナソニック

特別協力:公益財団法人日本教育公務員弘済会 兵庫支部

協力:静山社、日本航空

 

みどころ

「ハリー・ポッター」の世界がここに!

現代のファンタジー文学として、20年にわたり世界的な人気を誇る「ハリー・ポッター」シリーズ。その物語の背景には、イギリスをはじめ世界各国に伝わる魔法や呪文、占いなどが数多く存在します。本展では原作に基づき、ハリーが通ったホグワーツ魔法魔術学校の科目に沿って、大英図書館の所蔵品を中心に、古くは4世紀にまで遡る貴重な資料の数々を展示します。

日本で開催される大英図書館市場初の国際巡回展!

本展は大英図書館が2017年に企画・開催した展覧会“Harry Potter: A History of Magic”の国際巡回展で、2018年のニューヨークに続き、ついに日本で開催されます。大英図書館による大規模な展覧会が日本に巡回するのは初めてのことで、その充実したコレクションの一端をご覧いただけます。

日本初公開!J.K.ローリングの直筆原稿

「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J.K.ローリングによる、日本初公開の直筆原稿やスケッチなどの資料も紹介します。

展覧開構成

第1章 旅-The Journey-

1990年6月、マンチェスターからロンドンへ向かう列車で、無名の作家J.K.ローリングにアイデアが舞い降りました。それから5年の間に書き上げられた計7冊の「ハリー・ポッター」シリーズは、その後20年以上にわたり、世界各地で愛される作品となるのです。日本では松岡佑子訳にて1999年に出版。本章ではイギリスでの出版のきっかけとなった8 歳の読者の感想文や、イラスト版「ハリー・ポッター」を描いたジム・ケイの原画をご覧いただきます。

第2章 魔法薬学-Potions-

魔術において、薬作りは欠かせない技術であり、化学や医学が発達していなかった時代には特に重要とされ、ホグワーツ魔法魔術学校においても必修科目でした。薬は病気を治すだけでなく、人間の外見を変えたり、恋心を引き起こしたりすることもできると考えられていました。本章では、薬に関わる古今の記録を紹介します。

第3章 錬金術-Alchemy-

錬金術とは、卑金属を人工的手段により貴金属に転換する術のこと。「ハリー・ポッター」シリーズ第1作に登場する「賢者の石」は、永遠の命を与える「命の水」を生成することができると信じられ、中世ヨーロッパの錬金術師がその獲得に奮闘しました。本章では、賢者の石の作り方が記された4メートルもある希少な巻物『リプリー・スクロール』や、歴史上、最も美麗な錬金術解説書と言われる書籍『太陽の輝き』などを展示します。

第4章 薬草学-Herbology-

薬効を持つ植物は、古くから薬の原料として使用され、世界各地の書物に記録が残されてきました。「ハリー・ポッター」シリーズにも、引き抜くと叫び声をあげる「マンドレイク」をはじめ「ヘレボルス」「ハナハッカ」などの薬草が魔法薬の材料として登場しますが、これらはいずれも実在する植物です。

第5章 呪文学-Charms-

「アロホモーラ(開け)」「ウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)」など、魔法の力を持つ言葉は、「ハリー・ポッター」シリーズに欠かせません。本章では、誰もが知っている呪文「アブラカダブラ」に初めて言及したとされる13世紀の書物など、呪文に関する文献や、魔女に関するアイテムを紹介します。

第6章 天文学-Astronomy-

天文学はホグワーツ魔法魔術学校の必修科目。物語には「ルーナ・ラブグッド」や「シリウス・ブラック」など、月や星に関わる名前が付けられている人物が登場します。古くから人は、星はこの先に起こりうる出来事を示すものと考え、天文学を発達させてきました。ここでは天文学で用いられた天球儀や、レオナルド・ダ・ヴィンチが40年にわたって取り組んできた科学的考察を書き綴った手稿などを展示します。大英図書館が所蔵するレオナルド・ダ・ヴィンチの「天体にまつわるメモとスケッチ」は世界に現存する約30冊のうちの1冊です。

第7章 占い学-Divination-

「ハリー・ポッター」シリーズでは、「闇の帝王を倒す力を持つ男の子が7月の終わりに生まれる」という予言が、物語を通じて重要な役割を果たします。本章で展示する資料からは、水晶占い、手相占い、タロットや茶葉占いなど、未来を予知するさまざまな占いが、世界の異なる地域で行われていたことが分かります。

第8章 闇の魔術に対する防衛術-Defence Against the Dark Arts-

魔法は多くの文化において、悪の力に対抗するものとして使用されてきました。例えば、ホグワーツ魔法魔術学校の授業でもスネイプ先生やルーピン先生が生徒たちに紹介した狼人間、河童といった闇の生物から身を守るものとして、魔除けのお守りや呪文などが生まれたのです。本章では、これら忌み嫌われていた生物や、それに対抗する魔除けの方法を記した世界各地の資料を紹介します。

第9章 魔法生物飼育学-Care of Magical Creatures-

中世の寓話集や近世の博物学の本などには、実在する動物と並んで、ユニコーン(一角獣)やフェニックス(不死鳥)、ドラゴンといった想像上の生物が描かれていました。ライオンの胴体に人間の頭部と鳥の羽を持つスフィンクスのように、種が混ざり合った生物も見られます。ホグワーツ魔法魔術学校においては、第3学年からの選択科目で、魔法動物の飼育に秀でた生徒は、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の主人公ニュート・スキャマンダーのように、魔法動物学者になる者もいました。

第10章 過去、現在、未来-Past, Present, Future-

J.K.ローリングが生み出した「ハリー・ポッター」の魔法世界は、発刊から20年以上経った今も、世界中の読者をひきつけてやみません。ここではさまざまな言語に翻訳された書籍や、大人になったハリーの姿を描いた舞台劇『ハリー・ポッターと呪いの子』の衣装を展示し、今も広がり続ける「ハリー・ポッター」の世界を紹介します。

 

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