第11回ヒロシマ賞受賞者がアルフレド・ジャーに決定しました

ポートレイト
アルフレド・ジャー

 

ヒロシマ賞は、美術の分野で人類の平和に貢献した作家の業績を顕彰し、世界の恒久平和を希求する「ヒロシマの心」を現代美術を通して広く世界へとアピールすることを目的として、広島市が1989年に創設したものです。
3年に1回授与されるこの賞は三宅一生、蔡國強、モナ・ハトゥムなど、過去10組のアーティストが受賞しており、今回、第11回目のヒロシマ賞受賞者にアルフレド・ジャーが決定しました。2020年夏(予定)には第11回ヒロシマ賞の授賞式を行い、あわせて当館においてアルフレド・ジャーのヒロシマ賞受賞記念展を開催します。

 

アルフレド・ジャー
1956年生まれ、チリ・サンティアゴ出身、ニューヨーク在住。世界各地で起きた歴史的な事件や悲劇、社会的な不均衡に対して、綿密な調査と取材にもとづくジャーナリスティックな視点をもって対峙。公共の場での作品の提示や、写真、映像そして建築的な空間造形を伴った五感に訴えかけるような美しいインスタレーションによって、社会的、政治的、人道的な問題を人々に伝えてきた。これまでの40年近くにわたる作家活動においては、ヴェネチア・ビエンナーレやサンパウロ・ビエンナーレ、ドクメンタなど数々の国際美術展に参加し、また世界各地の美術館で個展を開催するなど国際的に活躍。2012年にはベルリン市内の3つの美術館を使用した回顧展が、また2014年にはフィンランドのキアズマ現代美術館でも大規模な回顧展が開催された。

 

<受賞にあたってのコメント>
第11 回ヒロシマ賞を授与していただくことになりとても光栄に思います。
大変名誉なことだと感じると同時に、受賞者としての責任を重く受け止めています。
この暗い時代においては、「ヒロシマの心」が今まで以上に必要とされています。
栗原貞子がその崇高な詩「生ましめんかな」の中で示唆したように、私は「生ましめる」努力をしなければならず、また実際努力していくつもりです。

アルフレド・ジャー

►ヒロシマ賞について

Copyrighted Image