国立近代美術館で開催中の「ゲルハルト・リヒター展」に関連して
いろいろな媒体でリヒターの特集が組まれています。
イメージそのものを問いかけるリヒター作品は、どれだけの制作背景や裏話、コンセプトを読んでから見ても、その面白さが薄れることはないので、ぜひこの機会に様々な特集をご覧になってみてください
発売中の一部をご紹介
(図版多め文字数少なめ⇔逆 の登場順)
Pen 2022年7月号
こんなに短くわかりやすくリヒターの事がわかる特集はなかなかない、
初めてゲルハルト・リヒターを知るための入門編にはもちろん、リヒター通の方にはまとめ本としてもオススメです。
近代美術館への直接取材が元になった特集は、短いながらも骨太です。
清水穣さんによるショートテキストでは、端的でわかりやすくリヒターが語られています。
誰かにリヒターのことを話したくなる、そんな内容です。
日本各地で出会えるリヒター作品の特集もあり図版も盛りだくさんです。
保存版に是非。
Mr.Childrenの表紙が目印です。
美術手帖 2022年7月号
2014年の作品《ビルケナウ》を「到達点」として、これまでの60年に渡る制作史を振り返る特集です。
(リヒターは今年90歳になりました。)
巻頭はドイツ文学者の西野路代さんの《ビルケナウ》を中心にした始まる考察、
第二特集は世界的キュレーターのディーター・シュヴァルツ氏による〈アブストラクトペインティング〉の考察です。
※ビルケナウは、アウシュビッツ第二強制収容所のドイツ語名。
激動のドイツを生きてきたリヒターの作品を振り返りながら、現代美術が果たそうとするものを考えられる特集になっています。
美術専門誌ならではの図版のクオリティにも注目です。
さらに、リヒターのアーティストブックを集めたコーナーも収録されています。
弊画廊で大切に保管している秘蔵っ子も掲載。
ユリイカ 2022年6月号
超多角的に作品論が語られる、文字づくしのゲルハルト・リヒター特集です。
鑑賞にも考察にも耐えるという、そこはかとないリヒター作品の強度を堪能できます。
表象とは?現代社会とは?という、現代美術の超本質的な問いかけが読むうちに見えてくる、盛りだくさんのテキスト内容です。
リヒターに限らず、これからの現代美術にも想いを馳せることができる一冊になっています。
読みすすめるうちに、アートって飾ったり週末に楽しむだけのものじゃなく、もしかして深いものなのかも。というのがだんだん見えてくるので、現代芸術がなにか知ってみたい!という方や、お若いかたにもぜひオススメです。
表象文化や社会学に興味のあるかたにもぜひ。
その他にもweb記事などで色々な記事が登場しています。
ぜひこの機会にご覧になってみてください。
登場した3種類は、すべて弊画廊の店頭でも販売しています。