アンドリウス・アルチュニアン「Obol」@ 銀座メゾンエルメス ル・フォーラム

アンドリウス・アルチュニアン 《Below (For the Ones That Murmur)》2024年 瀝青、タール、鉄、木綿、5チャンネルサウンド
Courtesy of the artist Photo by Dat Bolwerck, Zutphen
アンドリウス・アルチュニアン「Obol」
会期2026年2月20日(金) – 5月31日(日)
開催前6日後開催
会場銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 8・9階
住所〒104-0061
東京都中央区銀座5-4-1 [MAP]
開館時間11:00-19:00(入場は18:30まで)
休館日水 ※その他最新の開館状況は公式ウェブサイトを参照
ゲスト・キュレーター岩田智哉(The 5th Floor ディレクター)
URLhttps://www.hermes.com/jp/ja/content/343162-mgeditopagearticleforumf73/
アルチュニアンは、しばしば時間を、粘性をもつ催眠的な力として扱ってきました。音楽を「歪んだ時間の建築」と捉える彼は、ヴァナキュラーな実践、思弁的な儀礼、そして政治的同調と音の調和のあいだのパラレルな関係を探求し続けています。この度、ル・フォーラムにて、彼は冥界の未来的なヴィジョンを想像します。あらゆる文明は、儀式、神話、図像を通して、今世と来世のどちらの生をも統御する方法を生み出してきました。秘教的文献、神話の断片、トランス、消失の象徴が「地下レイヴの美学」を通して立ち現れる本展は、「冥界者のためのクラブ」として、時間・未来・神話についての問いを投げかけます。

「Obol」は、一連の新作によって構成されます。アルチュニアンは、かつては聖性を付与されながら、現代では世俗的用途に転用されている物質「瀝青」を制作に用います。本展は、この極めて粘性が高く漆黒な石油由来の物質である瀝青をイメージの起点に、冥界の渡し守カロンの神話や、古代の宗教から語り継がれる神格へとオマージュを捧げます。彼が創出する重層的な音像は展示空間を横断しながら全体を結びあわせ、遊戯性と厳粛さを兼ね備えながら、冥界に冷ややかなアンセムを響かせます。また儀礼的触媒として空間に布置されたカロンへの渡し賃の銀貨オボルや蛇、生成的な神話的図像が、未来の冥界における儀式を想起します。

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