拡⼤するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ @ 大阪中之島美術館

ルネ・マグリット《王様の美術館》1966年 横浜美術館
拡⼤するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ
会期2025年12月13日(土) – 2026年3月8日(日)
会場大阪中之島美術館 [MAP]
住所大阪府大阪市北区中之島4丁目3-1
開館時間10:00〜17:00(入場は16:30まで)
休館日月曜(1/12、2/23は開館)、12/30-1/1、1/13、2/24
URLhttps://nakka-art.jp/exhibition-post/surrealism-2025/
前期:2025年12月13日(土)–2026年1月25日(日)
後期:2026年1月27日(火)–2026年3月8日(日)

1924年にアンドレ・ブルトンが定義づけた動向であるシュルレアリスム(超現実主義)は、無意識や夢に着⽬した、フロイトの精神分析学に影響を受けて発⽣しました。当初は⽂学における傾向として起こったものですが、徐々にその影響は拡⼤し、オブジェや絵画、写真・映像といった視覚芸術をはじめ、広告やファッション、インテリアへと幅広い展開をみせました。

ブルトンの定義によれば、シュルレアリスムとは「これまで無視されてきたような種々の連想における⾼次のリアリティと、夢の全能性への信頼に基づく」ものだといいます。幻想的雰囲気、⽇常的事物を覆う不穏な空気、オートマティスムによる表現など、シュルレアリスムにおける表現の形態に⼀定の傾向を⾒出すことも可能ですが、シュルレアリスムとは表現の様式をいうものではなく、前述の「⾼次のリアリティと、夢の全能性」への信頼に基づいた、あらゆる創造⾏為をさすものでしょう。 こうした独⾃の世界観に裏打ちされたシュルレアリスムは、芸術的⾰命をもたらしましたが、共産主義やアナーキズムなど、政治的要素をも内包するものでした。その⼀⽅で、広告やファッション、インテリアなど⽇常に密接した場⾯にも拡がりをみせ、社会に対して政治、⽇常の両⾯からアプローチしたといえます。

シュルレアリスムが芸術のみならず社会全体に影響をもたらしたことは、今⽇においてもなお特筆に値するものと考えます。シュルレアリスムの発⽣から約100年を経た今、本展覧会は⽇本国内に所蔵されている多様なジャンルの優品を⼀堂に会し、シュルレアリスムの本質に迫ろうというものです。圧倒的存在感をもって視覚芸術、ひいては社会全体へと拡⼤したシュルレアリスムを、表現の媒体をキーワードとして解体し、シュルレアリスム像の再構築をめざします。

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