dom(o)ic skin @ BnA Alter Museum

dom(o)ic skin
会期2025年11月1日(土) – 2026年1月11日(日)
会場BnA Alter Museum [MAP]
住所〒600-8024 京都市下京区天満町267-1
開館時間11:00–20:00
休館日会期中無休
アーティスト津村侑希、明主航、ものや
URLbnaaltermuseum.com/event/domoic-skin/
この度BnA Alter Museumでは、津村侑希、明主航、ものやによるグループ展「dom(o)ic skin」を開催いたします。タイトルにある「dom(o)ic」とは、記憶喪失性貝毒の原因物質となるドウモイ(domoic)酸(*1)と、それに近似する発音を持つ居住や支配に関わる語「domic」(*2) を含意した造語となります。

本展では、貝の生態とそれらが蓄積する毒から、記憶とその喪失、そして居住及びその空間とを並置することで現れる肌理(skin)を巡ります。これは本館SCGにて同時開催中の展覧会「貝をぬける」に連関しつつ、展覧会内に現れる肌理を通してイメージとものから想起される記憶や歴史を俯瞰して眺めること、そして生(生活)の中で都度生成される「見る」ことの再編成とを企図しています。

改めまして本展では、独⾃の「防波堤論」から、未だ⾒ぬ⾵景の捉え⽅・描き⽅について探究する津村侑希、陶芸における成形法で現れる恣意性から離れ、素材が織りなす肌理を探求する明主航、蒐集と配置のなかで蓄積した見たての感覚を手がかりに、物と空間の関係性を問うものや、これらジャンルの異なる美術作家、陶芸家、デザインスタジオといった3組が扱う造形物たちが、感覚的な記憶を持続させるように展開されます。

(*1) ドウモイ酸は、1958年徳之島で駆虫薬として用いられていた紅藻ハナヤナギ(現地名ドウモイ)から分離・命名された。ムラサキイガイ(ムール貝)をはじめとした貝類に蓄積され、日本ではこのムラサキイガイが穏やかな内湾や港の岩礁や防波堤に密生していることで知られる。
(*2) domicの語源はラテン語のdomus(ドムス)=家・住居・棲み処。domusは、dominion=支配やdomain=領土など非常に広い派生を持つ。

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