ハーム・ファン・デン・ドーペル「Cloud Writings」@ Takuro Someya Contemporary Art

Harm van den Dorpel, Nethermind Quilt 2025, Plotter drawing based on an output of the Quantizer algorithm, Ink on watercolour paper, Drawing size (H) 84.0 x (W) 84.0 cm ©︎ Harm van den Dorpel Courtesy of Upstream Gallery Amsterdam and Takuro Someya Contemporary Art Photo by Shu Nakagawa
ハーム・ファン・デン・ドーペル「Cloud Writings」
会期2026年2月14日(土) – 3月21日(土)
開催前
会場Takuro Someya Contemporary Art
住所〒140-0002
東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex I 3F TSCA [MAP]
開館時間11:00–18:00
レセプション:2月14日(土)15:00–18:00 ※作家在廊予定
休館日日、月、祝
URLhttps://tsca.jp/
Takuro Someya Contemporary Artは、ハーム・ファン・デン・ドーペルによる個展「Cloud Writings」を開催いたします。

当ギャラリーとしては初の個展開催となり、国内初公開となる新作を含む作品群を展示します。本展では、ジェネラティブアートの実践を続けてきたファン・デン・ドーペルが、20世紀後半にミニマリズムやコンセプチュアル・アートで活躍した女性作家たちの思考を手がかりに、独自に展開したアルゴリズム描画を紹介します。

「Cloud Writings」

個展「Cloud Writings」では、私に影響を与えたものに立ち戻り敬意を払う試みとして、ジェネラティブアート*における自身のルーツを探求する過程で生まれた作品を展示しています。

2019年以来、私はアニ・アルバース、ヴェラ・モルナール、シャルロッテ・ポゼネンスケといったアーティストの研究に専念してきました。これらのアーティストは、現代のコンピューターが発明される以前から二次元のグリッドを用いた作品を制作するという体系的なアプローチで知られています。

私はこのような歴史的なアルゴリズムを着想源とした現代的なアルゴリズムを開発しました。この方法論を「アルゴリズム考古学(algorithmic archeology)」と呼んでいます。そして、これらのアルゴリズムを用いてプロットマシンに指示を与えるコンピュータープログラムを考案しました。プロッターは、ペンやマーカーを紙の上でX−Y軸に沿って動かすことで精密な技術図面や建築図面を作成する特殊な機械装置です。プリンターがインクを左から右、上から下へと線状に塗布するのとは異なり、プロッターはあらゆる方向に線を描きます。このプロセスにより、ドローイングにはデジタルプリントの精密さを超えた有機的な質感が生まれます。プロッターはあらゆる方向に線を描き、そのゆっくりとした機械的な動きによって唯一無二で再現不可な結果を生み出し、私のデジタル作品に人間的で予測不可能な物質性をもたらします。

私のドローイング作品は、行と列という繰り返される要素から成る二次元グリッド構造によって構成されています。これらは文字を書くプロセスと織物を織るプロセスを表しており、そのデザインは宗教的・紋章的なイメージに触れています。いくつかのドローイングへは部分的に直接手を加えていますが、その作業は私にとって瞑想のような豊かな時間をもたらす取り組みでした。

紙に描かれた作品に加え、ドローイングを生成したアルゴリズムの内部構造を可視化する、複数のデジタル作品を設置しています。これにより、鑑賞者は物理的な作品が生まれた、潜在的に無限の可能性を体験できるでしょう。

*コンピューターで動作するアルゴリズムによって生成されるアート作品

ハーム・ファン・デン・ドーペル
日本語訳:ベンジャー桂

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