ロバート・ウィルソン展「《浜辺のアインシュタイン》のための11のドローイングと、ルシンダ・チャイルズのビデオポートレイト」@ MEM

Lucinda Childs, Video Portrait – Video Frame Still, 2005 ©Robert Wilson, courtesy of MEM
ロバート・ウィルソン展「《浜辺のアインシュタイン》のための11のドローイングと、ルシンダ・チャイルズのビデオポートレイト」
会期2026年1月31日(土) – 3月1日(日)
会場MEM [MAP]
住所12:00–18:00
開館時間〒150-0013
東京都渋谷区恵比寿 1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F
休館日月(2/23は開廊)、2/24
URLhttps://mem-inc.jp/2025/09/29/robertwilson2025/
2025年7月に逝去した前衛芸術家ロバート・ウィルソン氏を追悼する展覧会を開催します。本展は氏が音楽家のフィリップ・グラスと共に制作した代表的オペラ《浜辺のアインシュタイン》初演50周年を記念し、1975年に制作されたドローイング11点を世界初公開するものです。

ウィルソンは同年、舞台の基盤となる一連の絵を描き上げました。これらはリズム・光・空間をめぐる思索を結晶化し、伝説的舞台の出発点を明らかにします。《浜辺のアインシュタイン》は翌1976年にアヴィニョン演劇祭で初演。その後、メトロポリタン歌劇場でも上演され、物語性を排した革新的構造で現代演劇とオペラの言語を刷新し、多くの芸術家に影響を与えました。

今回出品されるドローイングは、抽象概念を視覚形式に翻訳するとともに大劇場での空間展開に導く創作過程を示すものです。また併せて紹介するのが、ルシンダ・チャイルズを主題に2005年に制作されたビデオポートレイトです。チャイルズは《浜辺のアインシュタイン》で振付を担当し、ダンサーとしても舞台に立ちました。彼女の朗読と映像が重なり舞台の記憶を呼び覚まします。

本展は2025年10月の東京芸術劇場での《Mary Said What She Said》公演とも呼応し、ウィルソンの創造の軌跡を刻みます。視覚芸術と舞台芸術を横断する氏の活動を日本の観客に紹介する貴重な機会です。

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