ボストン美術館所蔵 THE HEROES 刀剣×浮世絵 ―武者たちの物語

開催趣旨
勇壮な英雄たち、ひるがえる刀剣、恐ろしげな怪異。スサノオノミコトとヤマタノオロチの戦いや源平合戦、そして上杉謙信と武田信玄の合戦など、軍記物語や武勇伝説に見られる英雄たちの姿を描いた武者絵は、浮世絵の祖と呼ばれる菱川師宣の時代から、多くの浮世絵師によって手がけられてきました。また、そうした武者絵と共通するイメージは、刀剣の鐔のデザインとしても使用されます。
本展覧会では、世界最高水準の日本美術コレクションを誇るボストン美術館の所蔵品から、武者絵118点、武者絵と共通のイメージがデザインされた刀剣の鐔27点、英雄たちの活躍を彩る重要な要素である刀剣20口を厳選 して展示します。また、 武者絵の世界をより分かりやすくご紹介するため、国内コレクションからも刀剣、浮世絵を特別出品します。江戸時代の人々が熱狂した英雄たちの物語をぜひお楽しみください。

見どころ
ボストン美術館蔵の武者絵はすべて日本初出品
英雄たちの活躍する姿を描いた、ボストン美術館が所蔵する浮世絵118点と、国内所蔵の浮世絵3点を合わせた、計121点を展示します。
ボストン美術館所蔵の武者絵はすべて日本初出品の作品です。本展覧会出品の武者絵には源平合戦を主題とした作品が多く出品されます。兵庫県には平清盛が一時拠点を移した福原(現在の兵庫県神戸市兵庫区平野付近)や、一の谷の合戦における源義経の陣地と伝えられる福祥寺(須磨寺)をはじめ、布引の滝や大物浦など、源平合戦と関連する名所・史跡が多く残されており、地域の歴史と関連した主題を持つ作品を多く鑑賞 できます。
精緻な工芸技術で武者たちの姿をデザインした鐔27点を、武者絵とともに展示します。 同一の主題を持つ鐔と浮世絵を並べることで、武者たちのイメージの広がりを鑑賞できます。

ボストン美術館から半世紀ぶりに刀剣20 口が里帰り
ボストン美術館の名刀を通して、平安時代(11世紀)の刀工安綱から江戸時代の新刀までの日本刀の歴史を概観することができます。また、 ボストン美術館所蔵の刀剣がまとまって展示されるのは約半世紀ぶりのこととなります。
ボストン美術館所蔵の刀剣とは別に、国内所蔵の刀剣も6口借用し、展示します。 源氏の重宝であり源義経所持の伝承もある「刀 折返銘 長円(薄緑)」(個人蔵) や、上杉謙信の愛刀である重要美術品「太刀 銘 国俊」(個人蔵)、 重要美術品「太刀 銘 友成作」(刀剣博物館 [(公財)日本美術刀剣保存協会] 蔵)などを、関連の深い物語を主題とした武者絵とともにご覧いただけます。

開催概要
会期:2022年9月10日(土)~11月20日(日)
休館日:月曜日 ※9月19日(月・祝)と10月10日(月・祝)は開館、9月20日(火)と10月11日(火)は休館
開館時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:兵庫県立美術館(〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1[HAT神戸内])

観覧料(税込) 当日 団体 前売(9/9まで)
一般 1,800円 1,600円 1,600円
大学生 1,400円 1,200円 1,200円
高校生以下 無料
70歳以上 900円 800円
障がいのある方(一般) 450円 400円
障がいのある方(大学生) 350円 300円

※事前予約制ではありません。混雑時は入場制限を行いますので、お待ちいただく場合がございます。
※団体は20名以上。団体鑑賞をご希望の場合は1ヶ月前までにご連絡ください。
※一般以外の料金でご利用される方は証明できるものを観覧当日にご提示ください。
※障がいのある方1名につき、介護の方1名無料です。
※コレクション展は別途観覧料が必要です(本展とあわせて観覧される場合は割引があります)。

【主なチケット販売場所 】
展覧会公式サイト、ローソンチケット(Lコード:55498)、チケットぴあPコード:686-135)、セブンチケット(セブンコード:096-058)、楽天チケット、イープラス、CNプレイガイドほかで販売。

主催:兵庫県立美術館、ボストン美術館、日本経済新聞社、テレビ大阪、神戸新聞社
後援:アメリカ大使館
協賛:大林組、ダイキン工業、DNP大日本印刷、一般財団法人みなと銀行文化振興財団、公益財団法人伊藤文化財団
特別協力:公益財団法人日本教育公務員弘済会 兵庫支部
協力:日本航空

関連イベント
[講演会]
①9月10日(土) 講師:原田 一敏 氏(本展監修者・東京藝術大学名誉教授)
演題「刀剣の見かた-HEROES展での楽しみかた-」
②10月2日(日) 講師:岩切 友里子 氏(本展監修者・浮世絵研究家)
演題「武者絵から広がる楽しみ」
③10月16日(日) 講師:タイモン・スクリーチ 氏(第27回 山片蟠桃賞受賞者・国際日本文化研究センター教授)
演題「浮世に浮かぶものは何か」
時間:14:00~15:30開場は 30 分前から
会場:兵庫県立美術館ミュージアムホール
定員:110名(先着順・要観覧券・芸術の館友の会会員優先座席あり)
[学芸員による解説会]
日時:9月17日(土)、10月15日(土)、11月5日(土)
いずれも15:00~15:45開場は30分前から
会場:兵庫県立美術館 レクチャールーム
定員:50名(先着順)

 

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