そこにある、時間—ドイツ銀行コレクションの現代写真 @ 原美術館


曹斐(ツァオ フェイ)「自分の未来は夢にあらず 02」2006年 © Cao Fei / Deutsche Bank Collection

そこにある、時間—ドイツ銀行コレクションの現代写真
2015年9月12日(土)-2016年1月11日(月、祝)
原美術館
http://www.haramuseum.or.jp/
開館時間:11:00-17:00(祝日を除く水曜は20:00まで)入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし9/21、10/12、11/23、1/11は開館)9/24、10/13、11/24、年末年始(12/28-1/4)

原美術館では、ドイツ銀行の現代美術コレクションより、1970年代から現代にいたる写真表現の展観を目指した展覧会『そこにある、時間—ドイツ銀行コレクションの現代写真』を開催する。

本展を原美術館とともに主催するドイツ銀行のコレクションは質量ともに世界屈指と言われ、原美術館とは2006年に『舞い降りた桜 ザハ ハディドとめぐるドイツ銀行コレクション』を共同開催している。世界各国に支店網を持つ同銀行は、現代美術コレクションにおいてもグローバルな展開を見せる。そして、本展はシンガポール美術館を皮切りに、ムンバイの国立近代美術館を経て、原美術館をめぐるアジア巡回展として、アジア・アフリカ・アメリカ・ヨーロッパ出身のアーティストを紹介している。また、「視点」と「表象」との関連の強い写真は、さまざまな文化的・社会的背景のもとで共通言語としての現代美術を考える上で、適当なメディウムだと考えられるだろう。

展覧会の英語タイトル「Time Present」はT.S.エリオットの『四つの四重奏』(1935)の第一部「バートン・ノートン」から引用されている。エリオットが志向した過去・現在・未来を区別しない独特の時間概念は、アンリ・ベルクソンの「純粋持続」に通じるところを持っている。一方で、写真はアナログ・デジタルを問わず、「時間」を切り取り、イメージに定着するメディアとして、過去・現在・未来の中に複雑な関係性を見出だしてきた。本展では、写真と時間との関係性をもちろん、生活と社会の隅々にまで浸透した写真とは何かを再考する機会となる。


ゾーラ ベンセムラ「アフガニスタン」2009年 © REUTERS/Zohra Bensemra / Deutsche Bank Collection

参加作家(予定):
シリン・アリアバディ、カデル・アティア、イト・バラーダ、ベルント&ヒラ・ベッヒャー、ゾーラ・ベンセムラ、ジェラード・バーン、ツァオ・フェイ[曹斐]、スーザン・ダージェス、フィリップ=ロルカ・ディコルシア、ハサン&フセイン・エソップ、ギュンター・フェルク、ルイジ・ジッリ、アンドレアス・グルスキー、シヴォーン・ハパスカ、マチルド・テル・ハイネ、カンディダ・ヘファー、オットマー・ヘール、ヂョン・ヨンドゥ、イドリス・カーン、ジェフ・チェンシェン・リャオ、マルティン・リープシャー、リウ・ジェン[劉錚]、シャロン・ロックハート、ボリス・ミハイロフ、フリオ・セザール・モラレス、エイドリアン・パチ、コーネリア・パーカー、シグマー・ポルケ、ゲルハルト・リヒター、クラウス・リンケ、佐藤時啓、ダヤニータ・シン、トーマス・シュトルート、アネット・シュトゥート、杉本博司、マッシモ・ヴィターリ、やなぎみわ、チュウ・ジァ[朱加]
(※太字は過去にART iTでインタビュー収録あり)

関連イベント
映像作品上映
ツァオ・フェイ[曹斐]、フリオ・セザール・モラレス、ツァイ・グオチャン[蔡國強](※三作品合計約45分)
会期中の水曜日(9/23と12/23をのぞく)18:00-
会場:原美術館ザ・ホール
予約不要、先着順、要入館料

開催記念キュレータートーク
フリードヘルム・ヒュッテ(ドイツ銀行 グローバルヘッド・オブ・アート)
聞き手:安田篤生(原美術館)
2015年9月12日(土)14:00-16:00
会場:原美術館ザ・ホール
要入館料
※要申込、詳細は公式ウェブサイトを参照。

ワークショップ
佐藤時啓
2015年10月31日(土)
会場:原美術館ザ・ホール
※親子で参加できる体験型ワークショップ。詳細、参加費、申込方法は後日公式ウェブサイトで発表。


イト バラーダ「系図」2005年 © Courtesy the artist and Sfeir-Semler Gallery, Beirut/ Hamburg / Deutsche Bank Collection

※上記以外の関連イベントは、美術館公式ウェブサイトを参照。
カタカナ表記は主催者資料に基づく。

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