9月10日[土]― 「アート・スコープ2009-2011」─インヴィジブル・メモリーズ

東京・原美術館より

「アート・スコープ2009-2011」─インヴィジブル・メモリーズ
小泉明郎、佐伯洋江、エヴァ・ベレンデス、ヤン・シャレルマン。日本とドイツ・4人のアーティストによる競演
2011年9月10日[土]―12月11日[日]

日本とドイツの間で互いに現代美術のアーティストを派遣・招聘し、異文化での生活を体験しながら交流をはかる──それがダイムラー・ファウンデーション ジャパンの文化・芸術支援活動「アート・スコープ」です。原美術館は2003年から「アート・スコープ」のパートナーをつとめており、交換プログラムの成果を踏まえた展覧会を開催してきました。日独交流150周年記念イベントのひとつとして開催される本展は2009年にドイツから招聘した2名と2010年に日本から派遣した2名による展覧会です。いずれのアーティストも、交換プログラム参加後に制作した最近作・新作を発表いたします。

出品作品を一見しただけでは作家個々の滞在経験を直接感じ取れないかもしれません。しかし、異文化の地で数カ月を過ごした経験はそれぞれの記憶に残り、作品の背後に見えない記憶(インヴィジブル・メモリーズ)として存在するはずです。一方で鑑賞する側は、作家が差し出すイメージによって感覚や想像力を刺激され、自分の記憶の底に「インヴィジブル・メモリーズ」として沈殿する「なにか」を呼び起こされるかもしれません。作品を触媒として、明瞭であれ曖昧であれ、個人的であれ集団的であれ、さまざまな「インヴィジブル・メモリーズ」が交錯し、共有されるイメージが浮かび上がってくるのは「美術の力」と言えるものです。遠く1930年代に私邸として建てられた原美術館の空間にもさまざまな見えない記憶が刻まれていますが、それもまた作品にとって魅力的な器となり、イメージを増幅する媒介になるに違いありません。

【出品作家について】
小泉明郎 Meiro Koizumi
(1976年群馬県生まれ/神奈川県在住)
演劇的手法を取り入れたヴィデオアートによって、人と人とのコミュニケーションあるいは人と社会の関係を観察し、時にユーモラスに、時に冷徹に視覚化するアーティストです。2010年「あいちトリエンナーレ2010」に出品したほか、海外での発表も重ねています。http://meirokoizumi.com


小泉明郎 「若き侍の肖像」 2009年 ヴィデオインスタレーション(2画面) 9分45秒

佐伯洋江 Hiroe Saeki
(1978年大阪府生まれ/東京都在住)
大胆に余白を生かした画面に繊細で有機的なイメージを丹念に描き込み、静謐な中に緊張感の漂う独自の絵画空間を構築しています。2006年に「VOCA奨励賞」を受賞したほか国立新美術館「アーティスト・ファイル2008 – 現代の作家たち」などに出品しています。
http://www.takaishiigallery.com/jp/artists/hiroe-saeki/index.html


佐伯洋江 「Untitled」 2011年 紙にシャープペンシル、色鉛筆、アクリル 68.5×109.5㎝ 協力 タカ・イシイギャラリー

エヴァ・ベレンデス Eva Berendes
(1974年ボン生まれ/ベルリン在住)
繊維素材から金属まで幅広く使用した立体・インスタレーション作品で空間との対話を織り上げます。光や視線が微妙に透ける素材による優雅で繊細な表現が特徴的です。ドイツを中心にヨーロッパ、アメリカで多数の展覧会に出品しており、日本では本展が初の発表です。
http://www.sommerkohl.com/eva_berendes/artists_eva_berendes.html


エヴァ・ベレンデス 「Untitled」 2010年 絹、シルクペイント、スチール、ラッカー、磁石 121×121cm 協力 Sommer & Kohl 撮影:Jens Ziehe

ヤン・シャレルマン Jan Scharrelmann
(1975年ケルン生まれ/ケルン在住)
主にスタイロフォームやエポキシ樹脂などの工業素材で立体・インスタレーション作品を制作しています。シンプルで抽象的な形態にカラフルで硬質な塗膜があいまって、展示空間の中で力強く主張する表現を生み出します。発表歴は豊富ですが、日本では本展が初の発表です。http://www.scharrelmann.com


ヤン・シャレルマン「Happy Hole I」 2011年 エポキシ樹脂、顔料、スタイロフォーム 250×120×110cm 撮影:Achim Kukulies

[10/14追記 記者会見リポートはこちらへ。]

【開催要項】
展覧会名 「アート・スコープ2009-2011」─インヴィジブル・メモリーズ
会期 2011年9月10日[土]―12月11日[日]
※当初予定しておりました展覧会終了日から2週間延長いたしました。
会場 原美術館 東京都品川区北品川4-7-25 〒140-0001
Tel 03-3445-0651(代表) Fax 03-3473-0104(代表) 
E-mai :info@haramuseum.or.jp 
ウェブサイト http://www.haramuseum.or.jp 
携帯サイト http://mobile.haramuseum.or.jp
ブログ https://www.art-it.asia/u/HaraMuseum
Twitter http://twitter.com/haramuseum (アカウント名 @haramuseum)
主催 原美術館、ダイムラー・ファウンデーション ジャパン
後援 ドイツ連邦共和国大使館
協賛 メルセデス・ベンツ日本株式会社、メルセデス・ベンツ・ファイナンス株式会社、三菱ふそうトラック・バス株式会社
企画協力/レジデンス・プログラム
NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
出品作家 小泉明郎、佐伯洋江、エヴァ・ベレンデス、ヤン・シャレルマン(順不同)
キュレーター 安田篤生(原美術館主任学芸員)
開館時間 11:00 am-5:00 pm(祝日にあたる11月23日を除く水曜は8:00 pmまで/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日 月曜日(祝日にあたる9月19日、10月10日は開館)、9月20日、10月11日
入館料 一般1,000円、大高生700円、小中生500円/原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料/20名以上の団体は1人100円引
交通案内 JR「品川駅」高輪口より徒歩15分/タクシー5分/都営バス「反96」系統「御殿山」停留所下車、徒歩3分。
ギャラリーガイド 日曜・祝日には当館学芸員によるギャラリーガイドを行ないます(2:30pmより30分程度)

関連イベント(終了)
アーティストトーク 2011年9月10日[土] 2:30–4:30 pm 
原美術館ザ・ホールにて
要予約 
E-mail :info@haramuseum.or.jp 
Tel 03-3445-0669 
予約開始日 8月23日[火]
出演者(予定): 小泉明郎、佐伯洋江、エヴァ・ベレンデス、ヤン・シャレルマン、安田篤生(原美術館)
参加費: 一般 2,000円(入館料含む)、原美術館メンバーおよび同伴者2名様まで 1,000円

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