“時”の恵み III 夢想と時間 『去年マリエンバートで』

【プログラム名】 “時”の恵み III – 夢想と時間
【上映作品】 去年マリエンバートで
【上映日程】 2012年 7月1日~7月29日
【上映時間】 1時間30分
【会場】 メゾンエルメス10階 ル・ステュディオ(東京都中央区銀座5-4-1)

ル・ステュディオは銀座のメゾンエルメス10階にある40席のプライベートシネマです。
本年度は『“時”の恵み』をテーマに、さまざまな角度から「時」をお届けします。
7月は「夢想と時間」をテーマに、アラン・レネ監督の不朽の名作「去年マリエンバートで」を紹介します。

『去年マリエンバートで』
1961年/イタリア・フランス/90分/モノクロ/35mm
監督・脚本 :アラン・レネ
原作 : アラン・ロブ=グリエ
撮影 : サシャ・ヴィエルニー
音楽 : フランシス・セイリグ
出演 : デルフィーヌ・セイリグ、ジョルジョ・アルベルタッツィ、サッシャ・ピトエフ
翻訳 : 山崎剛太郎
協力 : 公益財団法人 川喜多記念映画文化財団

バロック風の城館で一人の男が、一年前に出会った(と男が信じている)女と再会する。二人は果てしなく続く廊下を延々と歩き続け、機械人形を思わせる人々とすれ違い、同じ台詞を繰り返し、同じ場面を演じ続ける。これは夢なのか? 記憶なのか? 映画のゲームなのか?
アラン・ロブ・グリエの脚本による『去年マリエンバートで』は、ヌーヴォー・ロマンの手法の一部を映像に移し替えたものである――映画の形式と構造の刷新、伝統的な語りの拒絶と登場人物の心理の排除。
結局のところ、この男と女は本当に一年前に出会っていたのか? それはマリエンバートでのことだったのか? 女は既に結婚していたのか? 今日では伝説となったこの映画について、当時は賛否両論の嵐を呼び、誰もが無関心ではいられなかった。
1961年、ヴェネツィア映画祭金獅子賞受賞。

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